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「北京五輪きっかけで高校野球やMLBにも興味を」独立L→西武の中国出身アナリストが見た日本野球「栗山巧選手と中村剛也選手からは…」 

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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photograph byJIJI PRESS/Seibu Lions

posted2024/01/05 17:29

「北京五輪きっかけで高校野球やMLBにも興味を」独立L→西武の中国出身アナリストが見た日本野球「栗山巧選手と中村剛也選手からは…」<Number Web> photograph by JIJI PRESS/Seibu Lions

西武ライオンズの中ではどんな“データ野球革命”が起きているのか

「特にベテランの2人です。栗山巧選手と中村剛也選手は興味を持って、いろいろ質問をもらいます。打撃に対する理解力が高くて、自分のスイングについては自分のデータと、感覚的なものを一緒にしようと思っているんじゃないかと思います。中村選手は他の選手のデータも見ています。今年に関しては特に外崎修汰選手もそうでしたね。若手の選手も『ブラストモーション(バットのグリップに装着する打撃解析装置)』を装着して自分の打撃を数値化したり、データに関心を持っていますね」

 データに敏感そうな若手ではなく、今年40歳のレジェンド2人がデータ活用に熱心だというのも驚きだ。

西武、そして中国野球の発展に貢献できるように

 劉さんは、将来的にどんな展望を持っているのだろうか?

「こうして活躍する機会を与えてもらったので、チームのためにもっと貢献できるアナリストになりたいです。それと中国出身なので、中国の野球の発展に貢献できればいいですね。3月のWBCでは中国代表も来ました。今の中国代表はMLB関係の方が仕切っていますが、いずれ僕もお役に立ちたいです」

 劉さんのデータを活用して、スケールの大きな選手が登場することを期待したい。

 さて、最後に平良海馬投手に登場いただく。昨年は絶対的なセットアッパーだった平良投手は、今季先発に転向して11勝7敗、防御率2.40という見事な成績を残した。先発転向に当たっては、大いにデータを活用したという。その核心部分について聞いた。

<つづきは第3回へ>

#3に続く
「高校時代はスコアブックを見る程度」の西武・平良海馬が…“データ野球の申し子”になった真相を明かす「その頃から高めを狙うという」

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