箱根駅伝PRESSBACK NUMBER
箱根駅伝に向けて逆襲の狼煙…?《打倒駒大へ》青学大・原晋監督が語ったある“ジンクス”「出雲で5位、全日本で2位と来たら、箱根ではね…」
text by
小堀隆司Takashi Kohori
photograph byYuki Suenaga
posted2023/11/06 17:02
全日本大学駅伝で2位に入った青学大。写真は中大、國學院大とのアンカー勝負までもつれた三つ巴の2位争いに先着した田中悠登
でも……と言葉を続ける。
「そう簡単には敗れないのが青山学院大なんで。調べてもらったらわかると思いますけど、出雲で5位、全日本で2位、そして箱根で優勝した世代があったんですよ。それでいえばちょうど今、5位、2位と来ましたので、箱根ではね……」
監督が振り返ったのは、4期前の第96回大会を戦ったチームのことだ。この大会では、4区に起用された吉田祐也が4年生にして初の箱根駅伝出場だったにもかかわらず、区間新の快走を見せてチームの優勝に大きく貢献した。
「最後の箱根」で見せる4年生の奮闘に期待
待たれるのは、吉田のようにしっかりと練習を積んできた、4年生の奮闘だろうか。今回、エントリーされながら未出走に終わった佐々木塁、主将の志貴勇斗ら気になる最上級生はたくさんいる。監督も選手層の厚さには自信を見せる。
「今、45人の部員の5000mの平均タイムが14分00秒なんです。もう、ギネスに登録しようかなと思うくらいのレベルなのでね(笑)。走力のベースはチームとしてあるので、いかに最後の箱根駅伝に向けてチームを仕上げていけるか。ブレーキのない状態で箱根を戦いたいですね」
こうした軽口が出てくると、青学大は怖さを増す。監督は笑顔でこうも語った。
「この辺で良いですか。まあ今回は2番なんで。(出雲の)5番のときはいっさい語らずでしたけど、2番は準優勝ですからね。私もちょっとだけ語らせてもらいました」
層の厚さで言えば、駒澤大にも決してひけは取らない。それでもこれだけの大差が開いた原因を、徹底的に追求するところから反撃は始まるのだろう。
現時点では駒澤大の一強ぶりが際立つが、青学大、國學院大、中央大にもチャンスはある。最終決戦の箱根駅伝では、白熱した優勝争いをぜひ見せてほしいものだ。