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大谷翔平に“記者の本音”「どの球団が実際ベスト?」有力候補の現地を実際に歩いた話「ドジャース選手が悩む“ある問題”」「外出しない大谷にピッタリ」

posted2023/10/18 11:01

 
大谷翔平に“記者の本音”「どの球団が実際ベスト?」有力候補の現地を実際に歩いた話「ドジャース選手が悩む“ある問題”」「外出しない大谷にピッタリ」<Number Web> photograph by Getty Images

FA移籍先が注目される大谷翔平

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水次祥子

水次祥子Shoko Mizutsugi

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 FA移籍先が注目される大谷翔平。来季から本拠地になるのはサンフランシスコか、ニューヨークか、あるいは……。気になる「治安」「日本食の有無」「ファンの違い」。アメリカ滞在経験のあるライターが、移籍候補先に挙がる球団のホームタウンを歩いてみた。#2は「現地ファンの熱狂度編」。〈全2回の#2/#1へ〉

 購入したはずの地下鉄カードばかりか、挿入した現金まで“出なくなる”ことがある無機質な券売機とは違い、ニューヨークの野球ファンは温かい。そして熱い。

なぜニューヨークがおすすめ?

 8月下旬にエンゼルスがメッツとの3連戦のためニューヨークに遠征したときのこと。シティフィールドに詰めかけた地元ファンから大谷に送られた拍手と歓声は、まるでホームの人気選手に向けられるそれのような熱気と音量だった。ニューヨークのファンは、本当に優れて素晴らしいものに対しては、たとえ敵チームの選手であれ最大限の敬愛を示す。

 大谷が3連戦を終えてニューヨークを去ったあと、メッツの取材に行くと球団の広報部長を務めるイーサン・ウィルソン氏に話しかけられた。

「ショウヘイはどうなの? 手術しそうなの?」

 大谷の右肘靭帯損傷が明らかになったあとだったが、まだ打者として試合に出場している時期だった。まだわからないと答えるとこう言った。

「そうか。手術、避けられればいいね」

 敵味方という立場を超えて球界の宝を気遣う。そんな思いがウィルソン氏の言葉からも伝わってきた。

 2012年から3年間ヤンキースに所属していた黒田博樹は当時、マンハッタンのスターバックスでコーヒーを買った際、店員が「いいから」とお金を受け取らなかったことがあったと話していた。街角でふと感じる人々のぬくもりと自分に対するリスペクトは、選手にとって励みになる。かといってニューヨークという街は人が必要以上に干渉してくることもなく、メリハリのある絶妙な空気感がある。ハマる人にはハマるはずだ。

「懐が深い」カブスファン

 シカゴも、ファンは温かく熱い。そして少し独特だ。

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