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大谷翔平のFA“かなり危険だった”候補地の治安「地下鉄がマリファナの匂い」「カード情報が盗まれた…」記者が体験したアメリカの現実

posted2023/10/18 11:00

 
大谷翔平のFA“かなり危険だった”候補地の治安「地下鉄がマリファナの匂い」「カード情報が盗まれた…」記者が体験したアメリカの現実<Number Web> photograph by Getty Images

大谷翔平のFA移籍候補地を歩いてわかった「治安」「日本食の有無」「ファンの違い」(写真はシカゴの地下鉄駅入り口)

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水次祥子

水次祥子Shoko Mizutsugi

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Getty Images

 FA移籍先が注目される大谷翔平。来季以降、本拠地になるのはサンフランシスコか、ニューヨークか、あるいは……。気になる現地の「治安」「日本食の有無」「ファンの違い」。アメリカ滞在経験のあるライターが、移籍候補先に挙がる球団のホームタウンを歩いてみた。#1は「治安編」。〈全2回の#1/#2へ〉

 今オフの大谷翔平争奪戦で参戦が有力視されるチームの本拠地を歩く。

サンフランシスコ…「衝撃の危険エリア」

 まずはジャイアンツのあるサンフランシスコへ。近年、急激な治安の悪化が叫ばれているが、実際のところはどうか。歩いたのは、この街で最も危険なエリアといわれるシティホール(サンフランシスコ市庁舎)周辺。ダウンタウンの中心街から少し外れた地区にある。

 近づくにつれて歩道のゴミの散乱具合が増し、多くの人が路上でたむろ、はたまた地面に座り込んでいる。キャンプ用のテントも点在しており、ストリートで生活している人々の多さに驚かされる。

 歩道で両ひざと頬を地面につき、お尻を天に向けて突き出し倒れている人を見つけた。黒く汚れたボロボロの服を身に着け、ズボンこそ穿いていたもののお尻が半分むき出しだった。

 サンフランシスコは今、ドラッグ中毒者とオーバードーズによる死亡者の増加が問題になっているという。筆者はアメリカに長年住んだ経験があるが、ここまでスラム化した街を見たのは初めてだった。危険なエリアのため車もまばら。降りる人もほとんどいない。

白飯の上にチキン…それが「1800円」

 しかしそんな光景はシティホール周辺くらいで、ダウンタウンのビジネス街や観光地として有名な湾岸地区は整然としている。治安の悪さを感じることもなく、少なくとも昼間に歩くぶんには何も問題はなかった。ただし、かつてお洒落でトレンディといわれていたサンフランシスコの町並みは今や昔。寂れた印象が強く、ダウンタウンの中心にあるショッピングモールにはシャッターが下ろされた店も複数見られた。それでも物価だけは高く、モールの中の和食のテイクアウトの店でチキン照り焼き丼を頼んだら、白飯の上にチキンが乗っているだけのものが12ドル。今の為替レートに換算すると1800円近くになる。

【次ページ】 住みやすいシアトル…日本食も

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