「正直に言うと、昔はそんなにW杯に興味がなかった。だって日本は勝てなかったし……。決勝トーナメントのビッグマッチだけ見よう、という時期もありました。だから（2015年に）南アフリカに勝った時も普通に寝ていたんですよ。朝起きたら家族から『おい！　日本勝ったぞ』って言われて、二度聞きしたくらいです。へー、とか言った後に、え、どういうこと？　何で何で？　って。それほど凄い舞台だし、特別な大会。だから勝つかどうかだけでなく、気迫とか、選手たちの目つき。強豪に立ち向かう姿が見どころだと思います」

　プレーするラグビーとは小学4年生の頃に別れたが、甲子園の“怪物”となっても、日本ハムの主軸打者となった今もラグビーを愛する気持ちは変わらない。

今年4月の楽天戦でサヨナラ打を放ち、チームメイトに祝福される清宮　©︎JIJI PRESS

「僕、ラグビーの好きなところは、みんなが抱き合って喜んでいるところなんです。トライが決まった場面に限らず、スクラムで押し勝った時とか、あれだけ激しく喜びを分かち合うスポーツってなかなかない。絆というか、友情を感じる場面がめっちゃ好き。国歌で泣いちゃうとか、ロッカールームで嗚咽しちゃうとか、ああいうのが大好き。あとは、僕は小学校までですけど、ラグビーをしていた人同士って、見知らぬ人でもラグビー経験者ってだけで『お前いいやつだな！』みたいなところがあるじゃないですか（笑）。ラガーマンの友情って凄く特別。そういうところが大好きです」