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「便座がない」「パンで娘の歯が…」ラグビーW杯でフランス滞在、山田ローラ・章仁夫妻の“子連れ観戦記”「スタジアムでのペットボトル事件」
text by
荘司結有Yu Shoji
photograph by提供:山田ローラさん
posted2023/09/28 17:06
2015年に当時ラグビー日本代表だった山田章仁と結婚し、現在は4児の母の山田ローラさん。フランス滞在中の現在について聞いた
ガラッと変わった「対戦国サポーターからの視線」
――それは驚きです。海外のラグビーファンから見ても、日本代表のプレーは惹きつけられるものがあるのでしょうね。
ローラ おそらく“ラグビーの流れを変えたチーム”というイメージが定着しているので、ラグビーファンからすると「なにか大きなことをやり遂げてくれるんじゃないか」という期待感がすごく大きいのだと思います。
――ローラさんは章仁選手が出場した2015年のイングランド大会にも駆けつけています。そのときと比べて、日本代表に対する海外からの視線の違いを感じる場面もありますか?
ローラ 全然違いますね。当時、日本は5大会連続で1勝もできていなかったので「なんでわざわざ応援しにきているの?」という目で見られていたように思います。初戦の相手だった南アフリカのサポーターも声をかけてくれるのですが、「ジャパンもいい試合しろよ! いぇーい!」とすごく上から目線な感じで(笑)。応援している私たちもまさか勝てるとは思っていなかったので、南アフリカをリードするたびに「一瞬でも勝ってた証拠を残しておかなきゃ!」と電光掲示板の写真を撮っていましたね。
でも後半に入ると、私たちは「ひょっとしたら勝てるんじゃ……?」と期待し始める一方、南アフリカの応援団からは「ちょっとやばいんじゃない?」という空気が漂い始めて。最終的に周りのサポーターたちは一緒に日本を応援してくれました。試合が終わったあとも「お前たち頑張ったな!おめでとう!」という声が多かったですね。そこから日本のジャージを着ていると「お前らすごいね!」と言われるようになり、前回もベスト8まで残ったので「今の日本は全然違う」というリスペクトの目で見られることが増えたように思います。
――現在、日本は1勝1敗でサモア戦に臨みます。現地の期待感も高まっていますか?
ローラ 実は私たち家族もサモア戦はみんなで見に行く予定です。夫はすでに2試合とも見ていますが、私と子どもたちは初めて現地で日本代表を応援できるので、いい試合になってほしいなと期待しています。キックオフが現地時間の午後9時なので、子どもたちが眠くならないか心配ですが、トライゾーンの前から3列目のいい席なのでせっかくだから熱気で起きていてほしいですね。サモアは前年度からさらに強くなっているチームですが、日本も規律を守って実力を発揮できれば、きっといい試合が見られると信じています!