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「全員がそうではないと知ってほしい」ラグビー山田章仁と結婚、ローラさんが語るメディアの“アスリート妻”幻想「得意でもないのに料理番組に」
posted2023/09/28 17:04
text by
荘司結有Yu Shoji
photograph by
提供:山田ローラさん
今回、W杯フランス大会現地滞在中のローラさんに、夫の代表入りを支えた精神面でのサポート、アスリート妻に求められる“内助の功”に対する自身の考え、メディアへの思いなどについて聞いた。【NumberWebインタビュー第2回/#3、#4に続く】
◇◇◇
――先程、章仁選手にとっては精神面でのサポートのほうが大きかったとのお話がありました。ローラさんが章仁選手と出会ったのは、ちょうどW杯イングランド大会前の過渡期だったかと思います。たとえばどのような局面でフォローしていたのでしょうか?
山田ローラさん(以下、ローラ) 当時の彼は、日本のリーグではトライ王にも選ばれて、スターとして活躍しているのに、なかなか代表に選ばれないのはなぜ?という葛藤があったそうで。出会った当初も、代表合宿に招集されたのに、すぐに落とされて戻ってきました。「どうしたらいいのかわからない……」と落ち込む彼に対して、私は「なんで落とされたのかは聞かなきゃわからないじゃん!」って言ったんですよね。でも、当時の彼はプライドが邪魔して、監督にその理由を聞けなかったそうで……。色々と話を聞いているうちに「じゃあこうしよう!」と、ある提案をしたんです。
一緒に送った「エディー監督へのメール」
――その提案とは、どのようなものだったのでしょう?
ローラ まず毎週試合が終わるたびに、私と一緒にエディー監督にメールを送ることにしたんです。「僕の試合を見たうえでどこが良くて、どこが悪かったのかを教えてほしい」と。ただ、それだけだと向こうに丸投げすることになるので、自分なりの分析も送るようにアドバイスしました。エディーさんは厳しい方ですが同時に愛情も深いので、彼の試合をすべて見てくれて、良い点・悪い点を細かく書いて送ってくれたんです。あと「練習中にもっと発言したほうがいいよ」と伝えたら、ちゃんと実行したらしく、そこも評価されたようです。
――ローラさんのアドバイスを素直に受け止めて行動に移していたのですね……!
ローラ 本人はずっと真面目に練習しているつもりでも、やっぱりああいう明るくておちゃらけた性格なので、周りから「ふざけてる」と誤解されることもあるんです。なので「うっわキッツ……俺頑張ってるわ」みたいな真面目キャラを演じてみたら? と伝えたら、それが上手いことハマったようで「最近の山田はちゃんと真面目に練習している」と(笑)。