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球体とリズムBACK NUMBER
怪物FWハーランド、間近で見ると威圧感が…“Fワード交えた冗談”でグアルディオラが「とてつもない才能でまだ23歳。だから…」と絶賛のワケ
text by
井川洋一Yoichi Igawa
photograph byLexy Ilsley-Manchester City/Getty Images
posted2023/07/29 17:01
ジャパンツアーで抜群の存在感を見せたハーランド。23歳の怪物性を同僚、そして名将グアルディオラはどう話したか
「彼はまだ23歳だ。今後、あらゆる側面をより高めていくに違いない。こちらが何も言わなくても、自分に必要なものを自ら考え、そのためのトレーニングを実践している。しかも、このクラブは彼にとって最高の環境だ。彼が成長したいと望むだけ、彼は成長していくだろう」
ペップ「彼に何ができるのか、私たちは完全に…」
この日こそゴールを挙げられなかったが、3日前の横浜F・マリノス戦ではバイエルン戦と同様に後半から出場し、52分に逆転ゴール、追加タイムにダメ押し点を決めている。
どちらも、適切なポジショニングと冷静なフィニッシュが光ったゴールだった。特に1点目は、相手CBの間で瞬間的にフリーになってフィル・フォデンのパスを受け、左足で素早く持ち出し、寄せてきたDFをものともせずに、厳しい角度から左足でファーサイドのネットを揺らした。日本のファンが超人的な大器の片鱗を目撃した瞬間だった。
マリノス戦後の記者会見でも、やはりハーランドに関する質問がグアルディオラ監督に投げかけられた。世界随一の若手ストライカーのことを、誰もが知りたがっている。
「昨シーズンと比べて、彼のコンディションは良い。かなりね。彼に何ができるのか、私たちは完全に理解している」
間近で見た怪物は意外にも威圧感を感じなかったが
指揮官と同じ印象を、チームメイトも抱いているようだ。バイエルン戦後のミックスゾーンで取材に応じたDFネイサン・アケーは、次のように同調した。
「彼はものすごく良い状態で、プレシーズンに入ってきた。実際、先日の試合(マリノス戦)でもコンディションの良いところを見せたよね。
本当に何でもできるストライカーだ。もちろん最大の特長はいとも簡単にゴールを決められる決定力にあるけど、中盤に降りてパスワークを円滑にすることもできる。最終ラインの裏を突くときは、ものすごく速くて力強いし、ボールテクニックも極めて高い。もう誰もがわかっていると思うけどね」
その後にハーランド自身が取材エリアを通った際にも声をかけたが、こちらに笑顔を向けただけで素通りしていった。