侍ジャパンPRESSBACK NUMBER

元ソフトバンク・真砂勇介が語るWBC中国代表のリアル「プロ野球って?と質問攻め」「地鶏で決起集会」「最後にもらったプレゼント」の友情秘話

posted2023/06/12 17:01

 
元ソフトバンク・真砂勇介が語るWBC中国代表のリアル「プロ野球って?と質問攻め」「地鶏で決起集会」「最後にもらったプレゼント」の友情秘話<Number Web> photograph by Haruka Sato

無念の戦力外から一転、WBC出場で宝物のような経験を得た真砂。現在は日立製作所でプレーする

text by

佐藤春佳

佐藤春佳Haruka Sato

PROFILE

photograph by

Haruka Sato

 今年3月に行われたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に中国代表として出場し、日本代表と開幕戦で対戦した真砂勇介外野手。野球界では未知の存在である「中国代表」のリアルと、その大いなる可能性について聞いた。〈全2回の#2/#1へ〉

 真砂がソフトバンクから戦力外通告を受けたのは昨年10月17日のこと。12球団合同トライアウトを受けたが他球団からのオファーは届かず、社会人の強豪・日立製作所入りを決断した。ところが、ここから運命の歯車が回り出す。年が明けた1月に突然、中国代表から古巣・ソフトバンクを通じて連絡が来た。両親が中国出身ということから白羽の矢が立ったのだが、真砂にとっては予想すらしていなかったことだった。

「中国に野球があったんや、みたいな……。野球のリーグがあることも、どんな選手が集まるかも知らなかったです。そもそも自分は生まれも育ちも日本ですし、中国のルーツへの思いは正直そこまで持っていなかった。旅行と家族の結婚式で2回くらい行ったことはありますけど、両方とも小学生の頃のことなのでほとんど記憶にないんです」

中国選手は日本の野球に熱視線

 日立製作所に加入したばかりだったことから当初は躊躇したが、所属先からも快く送り出されたことで代表入りを決意。2月中旬に鹿児島県内で行われた中国代表のキャンプからチームに合流した。

「そこまで野球に興味がない選手たちが集まっている感じかな、と想像していたんですが、実際に合流してみると日本の野球をすごく知っていて驚きました。プロ野球の選手の名前を言えば大体わかるし、試合なんかも動画やSNSでチェックしている。合宿中もバスでふと横を見ると、スマホで色々と見ていたり、野球人口は少ないけれど、向上心があって熱量はすごく高いんだなと感じました」

【次ページ】 一番使った中国語「リーハイ!」の意味は?

1 2 3 4 NEXT
#真砂勇介
#栗山英樹
#甲斐拓也
#ラーズ・ヌートバー
#近藤健介
#大谷翔平
#周東佑京
#福岡ソフトバンクホークス
#日立製作所

プロ野球の前後の記事

ページトップ