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侍ジャパンPRESSBACK NUMBER
大谷翔平のスイーパーは「三塁側ベンチの方から体の内側へ入ってくるような…」WBC中国代表の真砂勇介が振り返る“魔球攻め”と日本戦秘話
posted2023/06/12 17:00
text by
佐藤春佳Haruka Sato
photograph by
Nanae Suzuki
新たな挑戦に刺激を受ける毎日だ。今春から社会人の強豪・日立製作所の一員となった真砂は、第94回都市対抗野球の茨城県大会、北関東大会と計6試合に「3番・センター」で出場。6月6日に行われた第2代表決定戦では延長11回タイブレークの末にSUBARUに敗れ5大会ぶりに本大会出場を逃したが充実の日々を送っている。
「プロ野球ではリーグ戦が多かったので、1試合負けても次に頑張れば、というところがあったんですけど。社会人野球ではトーナメントもあり、リーグ戦でも負けたら終わりという部分がある。1勝の大事さとか、1球の重みをより強く感じるところはあります。今までは至れり尽くせりの環境だったんですけど。またこうやって自分で荷物を運んだりグラウンド準備したりと、初心に帰ったような感じで野球に取り組めています」
「鳥肌が立った」選手入場
あの激闘から3カ月余りが経過した。3月9日、中国代表として参加したWBCの1次ラウンド初戦で、日本代表と対戦。満員に膨らんだ東京ドームの興奮のただ中でプレーした経験は、真砂にとっても衝撃的なものだったという。
「まず試合前に名前をコールされた時にすごく大きな歓声を受けて……あの時は本当に鳥肌がたちました。選手入場で(エスコートキッズの)子供と一緒に出ていくんですけど、その子供より僕の方が興奮しちゃっていましたから(笑)。うわーっ!! となって、ずっと鳥肌が立っていました。本当に嬉しかったし、出てよかったと思いました。ただ、国歌が流れた時は少し恥ずかしかったです。実は中国の国歌はあの時初めて聞いたんです。練習していなかったので全く歌えないし、テレビカメラで目の前から撮られていたのでどういう顔をしたらいいのか分からなくて。それも印象に残っています」