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侍ジャパンPRESSBACK NUMBER
元ソフトバンク・真砂勇介が語るWBC中国代表のリアル「プロ野球って?と質問攻め」「地鶏で決起集会」「最後にもらったプレゼント」の友情秘話
text by
佐藤春佳Haruka Sato
photograph byHaruka Sato
posted2023/06/12 17:01
無念の戦力外から一転、WBC出場で宝物のような経験を得た真砂。現在は日立製作所でプレーする
日本で生まれ、日本で育った真砂に突然訪れた「中国代表」としての晴れ舞台。WBCを経て両親の祖国や野球への思いはどう変化したのか。
「両親は東京ドームに試合を観に来ていて、終わった後は『お疲れさま』、『観られてよかった』という言葉をかけてくれました。戦力外になってすぐだったので、明るいニュースを両親に伝えられたこと、プレーしている姿を見てもらえたことは良かった。WBCを経て、国は関係なく野球というスポーツが世界に広がって、盛り上がっていったらいいなという思いは強くなりました。そのために、僕も何か手伝えることがあればやりたいと思っています」
「野球を辞めようかなと思った時期も」
非情の戦力外通告からトライアウト、突然の中国代表入り、WBC出場、そして新天地の社会人野球と、ジェットコースターのような半年間を過ごしてきた。
「野球を辞めようかなと思った時期もありました。でももし辞めていたらWBCに出ることもなかった。日立製作所が拾ってくれたことによってこういう機会が生まれて、想像すらしていなかったことが次々に起きた。なんだか凄いですよね。色々と感情が動いた半年間でしたが、それでも野球をやってきて良かったし、ここから先もできる限り野球を続けたい。やれるうちにやっておかないと。何がゴール、というよりも今を全力で生きよう、気負わず僕らしく頑張ろうと思っています」
その眼差しは真っ直ぐ、前を見据えていた。