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ラグビー日本代表“46→33人”最後のサバイバル開始「W杯イヤーは何が起こるかわからない」“追加招集の歴史”とは〈W杯まで100日〉
text by
大友信彦Nobuhiko Otomo
photograph byItaru Chiba
posted2023/05/31 17:00
9月に開幕するラグビーW杯(フランス)に向けて日本代表と日本代表候補の46人を発表したジェイミー・ジョセフHC
こういったケースは日本だけでなく、世界でもよく見られる。
1999年大会のフランス代表ファビアン・ガルティエは、SHの負傷による追加招集で大会開幕後に招集され、準決勝のオールブラックス撃破の原動力になった。
緊急事態で思い出すのは、自国開催となった2011年大会のオールブラックス。SOダン・カーター、コリン・スレイドが相次いで負傷離脱、さらに追加招集されたアーロン・クルーデンも決勝の前半で負傷退場した。そんな窮地を救ったのは準決勝の直前に緊急招集されていた“4人目の司令塔”スティーブン・ドナルドだった。スクランブルで交替出場した舞台で決勝PGを決めて、ラグビー王国の24年ぶりの世界制覇を達成している。
W杯イヤーは何が起こるか分からない。すべてが予定通り進むことはおそらくないだろう。
まずは、今回の46人の健闘を祈りたい。これから重ねるだろう過酷なトレーニングの毎日、その積み重ねには最大のリスペクトを捧げたい。それと同時に、「もしかしたら招集がかかるかもしれない」と準備し続ける選手たちにも同様のリスペクトを捧げたい。
改めて思う。W杯は、その国のラグビー力のすべてを問われる戦いなのだ。
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