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東大生はなぜ“監督未経験のJリーガー”にオファーを出したのか?「陵平さんにはプロの監督になって活躍してもらいたい」の真意
text by
杉園昌之Masayuki Sugizono
photograph byYuki Suenaga
posted2023/05/12 17:02
東大就任3年目を迎えた林陵平監督。現役引退後、最初にもらったオファーは自身も驚いたという東大生からの依頼だった
東大キャンパスのグラウンドでは今年の司法試験にチャレンジする4年生も必死にボールを追いかけ、林監督の理にかなったトレーニングで鍛え上げられている。金髪頭でサイドを駆け上がる3年生の陶山大晴は医学部で医師の道を志しながら、指揮官を信じてア式蹴球部に情熱を傾ける。FWからウイングバックにコンバートされ、いずれも途中出場で2ゴール(6節時点)を挙げるなど、貴重な戦力となっている。筑波大学附属駒場高校から現役で理科III類に合格した20歳は、充実した表情を浮かべていた。
「2年生まではケガに悩み、サッカーにも身が入っていなかったのですが、『絶対に関東昇格するぞ』という周囲の熱量がすごくて、僕も意識が変わってきました。チーム内得点王になりたいし、ア式のために貢献したい」
熱を帯びた秀才軍団の先頭に立つ八代キャプテンは、アメリカンフットボールの伝説的な名コーチ、ビンス・ロンバルディの名言を座右の銘にしている。
『勝利がすべてではない、勝利への熱意がすべてだ』
いまの東大ア式蹴球部に、これほどはまる言葉はないのかもしれない。
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