「カマダを知っているか？ 彼はすごいぞ」地元ファンが思わず相手サポーターに自慢、ドイツ名物記者が解説する「鎌田大地は何がすごい？」一方、本人は…

　スタジアムに向かうトラムはいつでもにぎやかで、騒がしい。すでにほろ酔いモードのサポーターも多い。トラムには一般の乗客もいる。そんなサポーターを煙たがる人も一定数いるけど、中には「俺も行きたかったんだよなぁ」という雰囲気でニコニコ見ている人もたくさんいる。

　2月18日のフランクフルトのホームゲームでそんな観戦モードのサポーターに声をかける地元おじさんがいた。びっくりしたのは、相手サポーターに語りかけていたからだ。

フランクフルトにはカマダがいる

「今日は試合？　悪いけど、フランクフルトが勝つよ。最近調子よくないけど、今日はホームだ。サポーターが無尽蔵のパワーをもたらしてくれる。しかも、フランクフルトには鎌田がいる。知っているか、彼はすごいぞ」

　急にフランクフルト／鎌田ファンの一般乗客に話しかけられて、しかも「君らは負けるぞ」と言われて戸惑いを見せていたブレーメンサポーターたち。でもすぐに、「それは手ごわいね。でもうちも負けるためにここにきているわけじゃないから。いい試合になるといいね」と応じる。そんなコミュニケーションが日常的にある。

記者歴65年の超ベテラン記者がカマダを語る

4月4日、ウニオン・ベルリン戦でのフランクフルトサポーター　©Getty Images

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　フランクフルトでプレーする日本代表MF鎌田大地は、地元ファンから非常に高く評価されている選手だ。昨季クラブがヨーロッパリーグで優勝し、今季ブンデスリーガの前半戦をクラブ史上最高の成績で折り返した。さらにクラブ史上初挑戦となった世界最高峰のチャンピオンズリーグでグループリーグ突破を果たしたチームの中で、まぎれもない主軸の一人として君臨している。

　地元の『フランクフルターアルゲマイネ』（フランクフルト総合新聞）紙の記者で、記者歴65年という超ベテランのハルムート・シェルツァーに話を伺ったことがある。「カマダは本当に優れた選手だ。私は彼のプレーを見るのが大好きなんだよ」と嬉しそうに鎌田のプレーについて話してくれた。

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