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「マイアミのはずが-7度のシカゴで凍える…」WBC米国観戦の“ビックリ体験”「ビール1杯1900円!」「中野拓夢が“神対応”を」 

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Aki

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photograph byNaoya Sanuki

posted2023/04/02 11:02

「マイアミのはずが-7度のシカゴで凍える…」WBC米国観戦の“ビックリ体験”「ビール1杯1900円!」「中野拓夢が“神対応”を」<Number Web> photograph by Naoya Sanuki

メキシコ戦、声を上げてボールを投げ込む佐々木朗希。闘志あふれる姿勢を見られたのも、ファンにとって今大会の大きな財産なのかもしれない

大谷の打撃練習に「アンビリーバボウ」連発

 迎えた侍ジャパンの準決勝の朝。昨日トラブルが多かったからか、荷物の規定詳細がメールで送られてきていた。昨日の教訓から、透明のビニール袋を3つ(それぞれに財布やタオル、ユニフォーム、モバイルバッテリー、ペットボトルなどを小分けにした)を持って、試合開始4時間前には球場に到着した。日本人ファンや日本からのテレビ局のクルーなどもいて、早くから緊張感とワクワク感が混ざった雰囲気を感じた。  

 セキュリティチェックを通過し、到着すると既に侍ジャパンの練習が始まっていた。特に印象的だったのは大谷翔平のバッティング練習である。アメリカでは最近はめったに行わないバッティング練習ということもあって、現地ファンや対戦相手メキシコのファンも興味津々だったらしい。軽く振っても遥か頭上の2階席に打球が飛び込み、そしてバックスクリーンにも当てるパワーぶりに、隣のアメリカ人も「アンビリーバボウ」を連呼し、驚いていた。なお筆者はライトの1階席側で見ていたのだが……ほぼ全て見上げるだけの状況だった。

 ただこのバッティング練習で、思いがけないプレゼントをゲットした。岡本和真が打ったボールを、中野拓夢が投げてくれたのだ。ローンデポ・パークのダート(土)が付着しているところがコレクターとしてのポイントでもある。中野選手、本当にありがとうございます。

吉田の3ラン、闘志満々だった朗希の表情

 試合直前、メキシコのファンと握手をしてお互いの健闘を祈った。先発は佐々木朗希、アメリカの球場でも抜群の速球と制球で好投していたものの、3点を先制されてしまう。打線はチャンスを作っても返せないという重苦しい展開の中、7回吉田正尚のスリーランで同点に。筆者の座席からはフェアかファールか見えにくい状況だったが、歓声でホームランと確信し、周りの侍ファンとハイタッチ!

 そんな吉田のホームランとともに印象的だったのは、佐々木の登板後の表情だった。2番手の山本由伸が懸命に投げる姿を、佐々木がベンチ最前列でずっと見守り、声援を送っていた。さらに吉田の3ラン時の佐々木の喜びようは〈感情をあまり表に出さないタイプ〉というイメージが180度変わった。そんな佐々木をスタンドから見られたことが、さらに嬉しかった。

 そして迎えたメキシコ戦の最終盤、さらにはアメリカとの決勝と野球観戦人生で指折りの素晴らしい体験をさせてもらうことになった――。
#4につづく)

#4に続く
村上宗隆サヨナラ打→メキシコ人「おめでとう」にお互い涙腺崩壊、“泥だらけのストッパー大谷翔平”に感動…WBC観戦は唯一無二だった

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