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清原和博&勝児だけじゃない! 娘と“父子二代”の夢を叶えた元阪神・久慈照嘉が振り返る36年前「完全アウエーの」壮絶すぎるPL学園戦
text by
小西斗真Toma Konishi
photograph byJIJI PRESS / SANKEI SHIMBUN
posted2023/03/29 11:01
現役時代の阪神・久慈照嘉と愛娘の愛。目元の表情がそっくり?
3月28日の1回戦から中2日で2回戦、中1日で準々決勝を投げ、PL学園戦は連投。1人で投げきったエースの球数は、7日間で605球に達した。現在は球数制限で守られているが、当時は指導者の裁量にゆだねられていた。
「あと1点」が取れずに歴史を書き換え損ねたが、関東の強豪としての意地は見せた。そんなセピア色の青春の1ページの続きを、今度は娘が鮮やかな色彩で描こうとしている。清原、久慈親子だけでなく、今大会は家族で叶えた悲願の例が目立っている。
清原、宮本親子だけじゃない。兄弟、祖父孫も…
東海大菅生には、PL学園で立浪たちの1学年下で夏の甲子園を制覇した宮本慎也さんの息子、恭佑が城東との2回戦に先発。東邦は松商学園のエースとしてセンバツ準優勝した中日・上田佳範コーチの息子、耕晟が出場し、主将の石川瑛貴はセンバツ優勝投手の中日・昂弥の弟である。
プロ野球界の父や兄だけでなく、大垣日大の高橋慎は高校野球界の名将として知られる祖父・阪口慶三監督との同時出場。もちろん、こうした有名人以外にも親子の夢、兄弟の悲願を成し遂げた球児もいることだろう。勝っても負けても声出し声援が戻ってきた甲子園で、ぜひとも青春を燃焼させてもらいたい。
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