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佐々木朗希は満面の笑みでファンのもとへ走った…21歳“令和の怪物”に感じる変化「不安な気持ち」「(スライダーは)まだプーだけど…」 

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鎌田直秀(日刊スポーツ)

鎌田直秀(日刊スポーツ)Naohide Kamada

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photograph byHideki Sugiyama

posted2023/02/28 11:03

佐々木朗希は満面の笑みでファンのもとへ走った…21歳“令和の怪物”に感じる変化「不安な気持ち」「(スライダーは)まだプーだけど…」<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

大船渡高校時代を知る筆者がプロ4年目の佐々木朗希に見た「変化」とは…?

「まだまだプー」と独特な表現をする吉井監督

 昨年11月の強化試合以降は、WBC使用球への対応に重きを置いてきた。今年も元日から故郷の大船渡の室内練習場でブルペン入りするなど、年末年始も長期休養はなし。ロッテでの春季キャンプ中も数多く、スライダーを投げてきた。

 2月17日からの侍ジャパン宮崎強化合宿でも、パドレス・ダルビッシュ有投手の“ダル塾”に入塾。佐々木朗のスライダーに関して「まだまだプー」と独特な表現で未熟さを表現してきた吉井監督も「何かコツをつかみかけているみたいで……。まだ投げているボールはプーなんですけれど、少しずつ本人は手応えをつかんでいるので、これからもっと良くなるかなと見ています。(握りとかでなく)なんか、投げ方のイメージを習ったようで。それがしっくり来た感じみたいですね」と証言。同25日の壮行試合ソフトバンク戦でもスライダーで空振り三振を奪うなど、本戦に向けて成熟は進んでいる。

今はキレある中で斜めにクイッとくる

 ロッテでの“相棒”松川虎生捕手も「去年はキレなくグーンという感じでしたけれど、今はキレある中で斜めにクイッとくる」と証言。横でなく、斜めに鋭く曲がる新たな“縦スラ”の有効性を強調した。

 初めて日の丸を付けた2019年U18W杯では、右手中指に出来た血マメの影響で、わずか1回19球で降板している。もう、あの時とは違う。著しく成長した心と技術を世界に披露する舞台が、いよいよ幕を開ける。

「個人がどうこうよりもチームの勝ち負けが本当に大事だと思う。そういった意味で、結果的にチームが勝てれば、それが100点。僕が仮に打たれても、勝ったら勝ったでそれはよかったですし、抑えても負けたら悔しいです。そういうものかなと思います」

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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