“J屈指のGK陣”とポジション争い…それでも谷晃生がガンバ大阪への復帰を決めた理由「試合に出られないかも、と考えても仕方がない」

　Jリーグ開幕が近づいてきた。今シーズンからガンバ大阪に復帰したGK谷晃生は、仕上がり具合を問われると間を置かずに答えた。ポジティブな印象を得ているのだろう。

「チームとして日々成長しながらレベルアップできて、新しい監督のもとで新しいスタイルを築きながらやれていると思います。個人としてもコンディションが上がってきている。すごくいい時間を過ごしてきているかな、と」

「どんなことでも受け入れる覚悟を持って」

　2020年に湘南ベルマーレへ期限付き移籍し、3シーズンにわたりゴールマウスに立った。オフの選択肢は様々だったはずだが、このタイミングで古巣への復帰を決断した。

「単純に、去年よりも必要とされているという感じが伝わってきたというのはあります。あとは自分が、ガンバで競争できるだけの実績と自信と経験を、この3年間で積めたのかなと思います。ここで競争したいな、という思いがありました。レベルが高いところでやることで、自分が成長できる。またひとつ上にいくために、何か環境を変えないとな、と思ったので」

　さらなるレベルアップを希求していただけに、より厳しい環境へ飛び込むことに戸惑いはなかったのだろう。14年の加入から絶対的守護神として君臨する東口順昭、少ない出場機会でも結果を残してきた一森純と石川慧と、ハイレベルなポジション争いを繰り広げている。

フレンドリーマッチでPSGのジャンルイジ・ドンナルンマと肩を組む東口順昭。言わずと知れたJ屈指のGKだ　©Masashi Hara/Getty Images

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　ガンバへの復帰に違う角度から光を照らせば、自らの可能性に、伸びしろに、誰でもない谷自身が期待しているのだろう。まだ22歳である。野心に駆られるのが自然というものだ。

「試合に出られないかも、と考えても仕方がないので。自分がこういうところにまた身を置くことで、競争に勝つにせよ、試合に出られない時期があるにせよ、自分の決断なので。そこに対しては、どんなことでも受け入れる覚悟を持ってきました」

　プロフェッショナルである以上、公式戦のピッチに立つのが重要なのは間違いない。それに加えて、ジュニアユースから育ったガンバで勝利を目指すことが、谷にとって特別な意味を持つのだ。

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