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谷晃生はW杯落選をどう受け止めたのか? 22歳が明かした“メンバー発表時のホンネ”「4人から外れるとしたら、自分だろうなと…」
posted2023/02/16 17:00
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph by
Etsuo Hara/Getty Images
「僕自身、入るとは思っていなかったので、びっくりもしなかったです」
意外なほどあっさりと、谷晃生は言った。カタールW杯のメンバー落ちについて聞かれた22歳は、言葉を詰まらせることも、悔しさをにじませることもなかった。
「正当な評価だと思います。みなさんが思っているほど、僕のなかではギリギリな感じはなくて。周りの人たちは入らなかったね、と言ってくれましたけど、僕が入るほうがサプライズだったのかなと思います」
メンバー発表前最後の活動となった昨年9月の欧州遠征に、谷は招集されている。ただ、アメリカ、エクアドルと対戦したチームにはGKが4人招集されており、出場機会は巡ってこなかった。
同じく4人のGKが集った6月は、招集を受けていない。そうした客観的な事実を並べれば、谷の落選は驚きではなかったかもしれない。「9月に呼ばれた4人からひとり外れるとしたら、自分だろうなと思っていました」と話す声に、落胆の色はにじんでいなかった。
メンバー外は「正当な評価だと思います」
とはいえ、21年の東京五輪で正GKを務め、直後に開幕したカタールW杯アジア最終予選はほぼ漏れなく招集を受けた。3人のGKに次代の守護神を加えるなら、谷が選ばれていたはずである。
「周りのみなさんは、試合でのパフォーマンスしか見ることができないので、それで評価するのは当たり前だと思うんですが、選手を選ぶ側は試合だけじゃなく普段の練習のパフォーマンスや信頼度を見ている。周りの方々の評価は絶対にズレてくるところがあって、自分のなかでは選ばれるに値するパフォーマンスができていなかったというか、まだまだW杯のメンバーに実力が辿り着いていなかったなと感じたので、そこは正当な評価だと思います」
事実、カタールW杯では39歳の川島永嗣が存在感を放った。権田修一、シュミット・ダニエルと互いを高め合うグループを作り上げ、チーム全体に目を配っていた。