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「ミトマのポテンシャルは…」三笘薫の才能をJの名外国人、監督や解説者が称えた日「薫はそれくらいの存在」「DFはあっさりと」
posted2023/02/08 11:01
text by
NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph by
Kiichi Matsumoto/JMPA,Getty Images
<名言1>
放送中も思わず口にしてしまいましたが、一度、DFとして対戦してみたい。
(水沼貴史/NumberWeb 2021年3月4日配信)
https://number.bunshun.jp/articles/-/847265
◇解説◇
三笘薫はカタールW杯でドイツ、スペイン撃破の立役者の1人となり、閉幕後も所属するブライトンで公式戦3戦連続ゴールを含む、8試合5ゴール1アシストと圧倒的な成績を残している。
毎週末ごとにスターダムの階段をのぼっているような状態の三笘だが、「これくらいやってもおかしくない」との思いを持つJリーグファンも多いだろう。2017年、筑波大2年時に天皇杯でベガルタ仙台、アビスパ福岡を立て続けに撃破する立役者に。特に仙台戦では代名詞のドリブル突破を見せるなど2ゴールを決める殊勲者となり、その年の9月には下部組織時代を過ごした川崎フロンターレの特別指定選手となり、翌年には3年生にして加入内定も決まった。
そして2020年、正式にトップチームデビューを飾るとそのアタック能力は猛威を振るう。第7節湘南ベルマーレ戦でのJ1初ゴールを皮切りに公式戦5試合連続ゴールを記録するなど、ルーキーとしてはJ史上5人目となる2ケタ得点をマークして川崎のリーグ独走優勝と天皇杯優勝を牽引したのだ。
翌シーズンも三笘は警戒する相手ディフェンダー陣を切り刻み続けた。例えばJ1開幕直後に開催されたセレッソ大阪戦だ。この試合、当初の主役だったのはレアンドロ・ダミアンと大久保嘉人の両ストライカーだった。2人がそれぞれ2点を奪ったからだ。しかし2-2で迎えた62分、三笘がドリブルで抜く気配をちらつかせたかと思えば、アジリティあふれる足技でマーカーを幻惑。そこからダミアンとのワンツーで抜け出し、いとも簡単にゴールネットを揺らしたのだ。
見えている世界が我々と少し違うのでしょう
この試合の解説を担当した水沼は「いよいよ『本物』になりつつあるのかなという気がしました」と語り、こう続ける。
「シンプルにやるところはシンプル、でもボックス近辺では必ず挑み続ける。あれだけ徹底的にマークされてもそれができるのは、メンタル面での成長が感じられます。(中略)見えている世界が我々と少し違うのでしょう」
そんなプレーを見ていると、80年代からJリーグ創成期にかけて活躍した水沼も、思わずマッチアップしたいと感じたのだろう。
「どういう間なのかを体験すれば、また発見があるかもしれません。それぐらい不思議な力を持っている選手ですよね」