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〈韓国と対戦、次戦は日本?〉W杯本命ブラジルが「野戦病院危機」 三都主アレサンドロも「えらいことになったね。チッチ監督も…」
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph byTakuya Sugiyama/JMPA
posted2022/12/05 17:03
カメルーンに負けたとはいえ、やはり優勝候補筆頭のブラジル。チーム状況はどんな感じ?
――最初の2試合をどう見ましたか?
「高い位置からプレスをかけて相手の攻撃の選択肢を狭め、ボールを奪い返してからまた攻め直していた。攻守のバランスが取れていて、危なげなかったね。攻撃陣にはネイマール、ビニシウスら突出したタレントがおり、連係もいい。
1994年大会、2002年大会のように、ブラジルが優勝するときはいつも攻守のバランスがいいんだ。今大会も期待できるんじゃないかな」
――セルビアの監督は、ドラガン・ストイコビッチ(現役時代に名古屋グランパスでMFとして活躍し、引退後に監督も務めた)。Jリーグで選手として、また監督としてあなたと対戦しています。ブラジルに負けて悔しそうでした。
「ピクシーは、ブラジルに負けたこともそうだけど、次の試合でカメルーンに3-1とリードしながら追いつかれたのがすごく痛かったんじゃないのかな(注:セルビアは1分2敗の最下位で敗退)。
負けたカメルーン戦でアピールに成功した選手はいた?
――しかし、ブラジルが先発メンバーを大幅に入れ替えたカメルーン戦では攻撃が不発。試合終了直前に失点して敗れました。
「ブラジルには控えにも優れた選手が揃っているんだけど、このメンバーで試合をしていないから連係面で問題があった」
――この試合でアピールに成功したと思う選手は?
「左ウイングのガブリエウ・マルチネッリ(アーセナル)。スピードに乗ったドリブル突破、精度の高いクロス、そして積極的なシュートが素晴らしかった。今後、攻撃の貴重なオプションとなると思うよ」
――事実上のBチームでしたが、それでも敗戦のショックが残るのでは?
「そうだね。でも、結果的にGSを首位で突破できたのはよかった。この敗戦を教訓として、気を引き締めて戦ってもらいたい」
ネイマールは必須、期待するのはビニシウス
――セルビア戦でネイマールが右足首を故障し、GSの残り2試合を欠場。ラウンド16の韓国戦に出場できるかどうか不確定で、仮に出場できてもコンディション面で不安があります(注:その後、12月3日のチーム練習に参加しており、回復途上にある)。
「セルビア戦のプレー内容が良かっただけに、故障したのは痛い。彼がいるといないとでは、攻撃の破壊力が違うからね」
――ネイマールからセレソンのエースの座を継承することが期待されているビニシウスは?