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〈韓国と対戦、次戦は日本?〉W杯本命ブラジルが「野戦病院危機」 三都主アレサンドロも「えらいことになったね。チッチ監督も…」 

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沢田啓明

沢田啓明Hiroaki Sawada

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photograph byTakuya Sugiyama/JMPA

posted2022/12/05 17:03

〈韓国と対戦、次戦は日本?〉W杯本命ブラジルが「野戦病院危機」 三都主アレサンドロも「えらいことになったね。チッチ監督も…」<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama/JMPA

カメルーンに負けたとはいえ、やはり優勝候補筆頭のブラジル。チーム状況はどんな感じ?

「セルビア戦の先制点は、彼が放ったシュートをGKが弾き、それをリシャルリソンが押し込んだ。2点目も彼のクロスからで、いずれの得点にも大きく貢献した。

 昨季からレアル・マドリーで主力として活躍しており、そのことが大きな自信となってさらに成長している。ラウンド16の試合にネイマールが復帰できればいいけど、もしプレーできない場合はビニシウスにネイマールの不在をカバーするような活躍を期待している」

――ただし、スイス戦では非常に厳しくマークされ、また少し力みが感じられました。

「厳しくマークされるのは当たり前。包囲網を打ち破り、セルビア戦のようにゴールに直結するプレーを続けてもらいたい」

“野戦病院”化で本職の左サイドバックがいない?

――リシャルリソンも、セルビア戦で素晴らしいプレーをみせました。

「高い決定力の持ち主で、チームにとって非常に重要な存在。明るい性格で、彼が点を取るとチームが盛り上がるしね」

――その他のアタッカーは?

「右ウイングのラフィーニャはまずまず。攻撃ならどこのポジションでもプレーできるロドリゴも、スイス戦でカゼミーロの得点をアシストするなど、伸び伸びとプレーして持ち味を発揮している」

――守備陣についてはどう評価していますか?

「GS最初の2試合では、落ち着いてプレーしていた。マルキーニョス、チアゴ・シウバの両CBが安定しており、(レギュラーのダニーロが故障したため)スイス戦で右サイドバックを務めたエデル・ミリタンは本職がCBだけに守りは安心して見ていられた」

――ただ、GS3試合を終えて、故障者が続出しています。ネイマール以外にも、右サイドバックのダニーロ、左サイドバックのアレックス・サンドロとアレックス・テレス、CFの控えのガブリエル・ジェズスが故障。テレスとジェズスは重傷でこの大会ではもうプレーできず、サンドロも回復途上。ダニーロは韓国戦に復帰できそうですが、本職の左サイドバックが1人もいないので、そちらへコンバートされる見込み。深刻な状況です。

「えらいことになったね。チッチ監督も頭が痛いと思うよ。でも、今いる選手、プレーできる選手で何とかするしかない」

――ラウンド16では、日本の宿敵・韓国と対戦します。韓国は、GSでウルグアイと引き分け、ガーナに惜敗したものの、ポルトガルに逆転勝ちしています。

「運動量が豊富で、勝負強い。ソン・フンミン(トッテナム)ら個人能力が高い選手もいる。大会を通じて成長しており、油断できない」

――ラウンド16以降、ブラジルに望むことは?

「GSの最初の2試合のように、攻守のバランスに気を配ってプレーしてもらいたい。優勝の可能性? 十分にあると思っている」

 ◇ ◇ ◇

 GSではブラジル、フランス、ポルトガルが最初の2試合を連勝したが、いずれも最終節で敗れた(注:3カ国とも、第2節から先発メンバーを大きく入れ替えた)。

 今大会では、サウジアラビアがアルゼンチンを、モロッコがベルギーを、日本がドイツとスペインを倒すなど番狂わせが頻発している。

 このような状況で、故障者続出で窮地に陥ったブラジルが悪い意味でのサプライズに見舞われることなく勝ち続けて20年ぶり6度目の優勝を遂げるのか、あるいは決勝トーナメント初戦で戦う韓国、そしてベスト8で対戦の可能性がある日本相手に下剋上の餌食となったり、強豪国に力負けして敗れ去るのか。

 ラウンド16以降の激闘から目が離せない。

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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