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水沼貴史が選ぶ一押しの海外組は?
「いい意味で森保監督を悩ませて」
posted2019/08/14 11:50
text by
水沼貴史Takashi Mizunuma
photograph by
Getty Images
欧州のサッカーリーグが新シーズンを迎えました。各国のトッププレーヤー、クラブの情勢も気になるところですが、今回は欧州でプレーする注目の日本人選手をピックアップしたいと思います。今季も多くの選手が海を渡りましたね。
まずは期待が懸かる東京五輪世代の選手から。前田大然や安部裕葵らアタッカーが海外移籍を実現させましたが、その中でもオランダのトゥエンテに移籍した中村敬斗に期待しています。
リーグ開幕戦のPSV戦では、いきなりゴールという結果を残しました。左サイドから切り込んでシュートという得意な形での得点シーンは、チャンスが来たら間髪入れずに狙ってやるという意気込みがハッキリと現れていました。
ガンバ大阪のスタッフから意識が高い選手だと聞いていましたが、U-20W杯を経験して、より海外に出たいという気持ちが膨らんでいたのでしょう。
五輪世代では堂安律や安部らライバルが多いポジションですが、小柄な選手が多い中で身長180cmとサイズもある。スケールの大きさを感じています。流動性あるサッカーが主流となる現在のオランダリーグでどういった成長を遂げるのか、注意深く見守っていきたいです。
伊東純也の幅が広がっている。
オランダ同様に、多くの日本人が在籍するベルギーリーグの注目はレギュラークラスとしてポジションを得ている伊東純也でしょう。長所はなんといっても「スピード」ですが、最近はフィニッシャーとしての力も付いてきました。緩急の使い方のうまさとともに、ボールの受け方や前線へ飛び出すタイミングも磨きがかかっています。
ただ2シーズン目に当たる今季は、対戦相手に研究される場面も増えてくるでしょう。さらに、チャンピオンズリーグという1つ高いレベルの戦いにも身を置くことになるので、コンディションの調整も重要になってくると思います。新たな壁を乗り越えて、もうひと皮むけたプレーヤーになってほしいです。