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久保建英が“韓国の親友”と約束「ベスト8で会おう」W杯で日韓戦の実現なるか…“フォロワー爆増中”あのFWの意外なキャリアも
posted2022/12/05 17:15
text by
キム・ミョンウKim Myung Wook
photograph by
Getty Images
結末は劇的だった。
カタールW杯グループHの最終戦、決勝トーナメント進出が懸かったポルトガル戦は1-1のまま後半45分を迎えていた。もう1つの会場ではウルグアイがガーナを2点リードしていたため、このまま終わればグループステージ敗退。残されたアディショナルタイムは6分だった。
ソン・フンミンの絶妙すぎるスルーパス
窮地を救ったのは、プレミアリーグで活躍する2人だった。自陣からドリブルで独走したソン・フンミン(トッテナム)が相手DFを引き付けると、左側から猛スピードで駆け上がってきたのは、後半途中から入ったFWファン・ヒチャン(ウォルバーハンプトン)。
ソンは相手7人を引き付けたところでスルーパスを出し、その優しいメッセージを受け取ったヒチャンが右足でゴールへ流し込んで2-1。韓国の伝統でもある最後まで諦めないメンタルの強さが、土壇場で発揮された。韓国はウルグアイと得失点差で並んだが、総得点で上回って2位通過。すでに決勝トーナメント進出を決めていた日本に続く、韓国の逆転劇。両国そろってのベスト16入りは、2010年の南アフリカ大会以来となる。
試合終了後、ソン・フンミンは着用していたフェイスガードを外して号泣した。11月初めに左目付近を骨折。大会出場が危ぶまれたが、“バットマン姿”でピッチに立った。
もちろんコンディションは万全ではないが、彼がピッチに「いる」と「いない」では、チームの士気は大きく変わる。そして勝負の場面で結果を残すところはまさにワールドクラスだ。