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「あの失点は権田のミス?」川島永嗣に質問すると…権田修一がコスタリカ戦前日に明かした“後悔”「永嗣さんのライバルになれなかった」
text by
了戒美子Yoshiko Ryokai
photograph byTakuya Kaneko/JMPA
posted2022/11/30 17:30
前大会まで日本代表のゴールを守ってきたキーパーの川島永嗣。後輩の失点について問われると…
さらに、シュミット・ダニエルについても触れる。シュミットは9月の欧州遠征で好プレーを見せたことから、今大会で先発にしてはという論調もあった。
僕もバカじゃないので、ダンを使えって記事は良く知っています
「やっぱダン(シュミットの愛称)なんかも……、僕もバカじゃないので、メディアとか見るので、ダンを使え使えっていうのを皆さんが書いてたのはよく知ってます(笑)。ずっとライバルがいるというのは、(川口)能活さんと楢崎(正剛)さんがそうですけど、やっぱり僕が若い時は永嗣さんにとってそういう存在になれず、結果的に日本のゴールキーパーのレベルをあげられなかった、一つの要因かなと思っています。日本もみんなのレベルが高いっていうのがすごい大事だと思うので、僕にとってはやっぱそういうの(川島やシュミットからの刺激)が全てモチベーションでした」
川島のライバルになりきれなかった、と振り返る過去の権田はなんだか少し切なかった。ただ、今は違う。仲間から刺激を受け、試合でのパフォーマンスにつなげることができている。
「今もね、ほんと練習からダンにしても永嗣さんにしてもパフォーマンスが素晴らしいので、ここで自分が少しでも気を抜いたりしたらだめだし、万が一怪我したりしても、逆にそこは任せられるような安心感をチームみんなが持ってると思う。僕は若い時に日本のゴールキーパーのレベルをあげられなかったのだけど、ここにきて、自分の年は上がっちゃいましたけどダンと永嗣さんのおかげでお互いライバル関係でありながらもいい関係を築けていると思う」
3人がライバルでありながらも切磋琢磨する仲間であることをあらためて口にした。
スペイン戦でも何事もなければピッチに立つのは権田ひとりだが、その陰には二人の控えGKが確実に存在する。権田について話す川島と、川島とシュミットについて話す権田からはそんなことがあらためて感じられた。
ドイツ戦後のように3人が抱き合う姿をスペイン戦後にも見たいものだ。
記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。