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中村憲剛「三笘薫の起用法は悩みます…」運命のスペイン戦、攻略のカギは“ブスケッツを消す”こと「システムは4-2-3-1を推したい」

posted2022/11/30 17:05

 
中村憲剛「三笘薫の起用法は悩みます…」運命のスペイン戦、攻略のカギは“ブスケッツを消す”こと「システムは4-2-3-1を推したい」<Number Web> photograph by Getty Images

バルセロナでの同僚ガビ、ペドリとスペイン代表の中盤を構成するセルヒオ・ブスケッツ。34歳となった現在もボール支配の要として君臨している

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中村憲剛+戸塚啓

中村憲剛+戸塚啓Kengo Nakamura + Kei Totsuka

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 11月27日のコスタリカ戦に敗れた日本は、決勝トーナメント進出の条件として、難敵スペインを相手に最低でも引き分け以上の結果を手にしなければならない。華麗なパスサッカーで対戦相手を圧倒するW杯優勝経験国に、果たして付け入る隙はあるのだろうか? 元日本代表MF中村憲剛氏に、スペイン攻略の糸口を語ってもらった。(全2回の2回目/前編へ)

◆◆◆

 各チームが2試合を終えて、スペインが勝ち点4で1位、日本は勝ち点3の2位です。3位のコスタリカも勝ち点3ですが、スペイン戦の大量失点で得失点差はマイナス6。1分1敗のドイツは、勝ち点1で4位です。

 グループステージ突破には様々なシミュレーションが成り立ちますが、まずはとにかくスペインから勝ち点を奪わなければなりません。

スペイン攻略の第一歩は「ブスケッツを消すこと」

 スペイン攻略の第一歩は、アンカーのセルヒオ・ブスケッツを消すことです。

 では、どうやって消すのか。スペインと1対1で引き分けたドイツが参考になります。

 トップ下のイルカイ・ギュンドアンがブスケッツにマンツーマン気味について、監視の目を光らせました。さらに1トップのトーマス・ミュラーもプレスバックすることで、ブスケッツから自由を奪います。それによって、スペインのリズムとテンポで試合を進めさせないように戦っていました。

 ドイツはブスケッツへのパスコースを消すことで、ボールを自在に循環させないようにし、全体のマークが決まったところで強度高くプレッシングをかけてボールを奪い、ショートカウンターを仕掛けていきました。前半から後半途中までは守備がハマりかけたところをスペインにうまく逃げられたり、プレスを裏返されて自陣深くまで侵入されたりして、失点のピンチを招きました。相当な我慢を強いられる戦いでしたが、タイトな守備から試合のリズムを自分たちのものにしようと戦っていました。

 後半に入ってスペインに先制されたものの、推進力のあるレロイ・ザネやニクラス・フュルクルク、ヨナス・ホフマンなどを投入し、前半から継続していた前線の守備からパスミスを誘発しチャンスを作りました。実際に得点を奪ったのですから、ボールを保持していたのはスペインでも、ドイツのペースで試合が進んでいたと言うこともできたと思います。

【次ページ】 ドイツのスペイン対策がヒントになる

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セルヒオ・ブスケッツ
ペドリ
ガビ
イルカイ・ギュンドアン
トーマス・ミュラー
レロイ・ザネ
ニクラス・フュルクルク
ヨナス・ホフマン
三笘薫
森保一
中村憲剛
カタールW杯

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