ヘアマン　プレスはスペイン相手には難しいでしょう。プレッシャーをどれだけかけてもそこをかいくぐるすべを身に着けています。がむしゃらなプレスは無駄走りになり、後半の体力がなくなる恐れもあります。自陣で守備をコンパクトに保ち、危険なゾーンにふたをする。スペインはゴールを量産する選手がいるわけではないので、守備的に入った方がいいかもしれないですね。そして日本がドイツ戦で見せたようにサイドを起点に素早いカウンターへ移行するのが得策ではないでしょうか。

W杯で確実に勝てる試合なんてない

――ドイツはスペイン戦でボール奪取後のカウンターから上手く相手CBをひきつけてダイレクトパスで狙いを外し、その後ろにできたスペースを活用するという攻撃でいくつかいいチャンスを作っていました。日本代表もそこを狙いたいところですね。

ヘアマン　そこは狙いどころになると思います。基本的には、カウンターでどこまでチャンスを作れるのか。長い時間引き分けでしのぎながら、我慢強くチャンスがくるのを待ち、いけそうなときには勇敢に飛び出していくという戦い方になるのではないでしょうか。

――このグループは4チームともまだ決勝トーナメント進出の可能性を残しています。コスタリカにもチャンスがあります。とてもオープンな戦いです。

ヘアマン　間違いなくそうですね。あらゆる可能性がある。私個人としてはスペインとドイツが決勝トーナメントへ進出すると思ってはいます。でも日本とコスタリカが進出する可能性だってあるんです。W杯で確実に勝てる試合なんてない。果たして最後の試合がどうなるのか。もし日本がドイツとスペインに勝利してグループリーグ突破を果たしたとしたら、それはもう賛辞を贈るしかないですよ。 

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