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ドイツ戦前日、森保監督と吉田麻也は“ある言葉”を共有していた…練習から歓喜の勝利まで、現地記者が見た「テレビ中継には映らなかった名場面」

posted2022/11/25 17:02

 
ドイツ戦前日、森保監督と吉田麻也は“ある言葉”を共有していた…練習から歓喜の勝利まで、現地記者が見た「テレビ中継には映らなかった名場面」<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto/JMPA

ドイツ戦勝利後、がっちりと握手を交わした森保一監督と吉田麻也

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矢内由美子

矢内由美子Yumiko Yanai

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Kiichi Matsumoto/JMPA

 日本がW杯4度優勝のドイツをグループステージ初戦で撃破した。前半を0-1で折り返すと、後半に起死回生の2ゴールが決まり、劇的な逆転勝利。ミラクルを起こした森保ジャパンには世界中から称賛の嵐が降り注いでいる。

 逆転劇を可能にしたものは何か。試合前日の公式会見から試合終了後のミックスゾーンまで、現地で見たリアルな日本代表の姿とは――。

◆◆◆

 日本対ドイツの試合を翌日に控えた11月22日。メインメディアセンターの会見場には、約100人の記者が集まっていた。フォトグラファーやテレビのクルーを合わせると150人ほど。日本、ドイツ、カタールやアラブ諸国のメディア、国際通信社が集結していた。ドイツの「腕章問題」もあり、日本対ドイツの一戦は世界中から注目されていた。

 会見には森保一監督とキャプテンの吉田麻也が出席した。質疑応答では次々と手が上がり、活発に質問が出た。17日にあった国際親善試合のカナダ戦では、海外メディアからの質問が出ず、拍子抜けといった様子だったが、20日にW杯が開幕してから一気に盛り上がりを見せていた。

 森保監督が質問に対して丁寧に答える様子はいつもと変わらない。吉田が英語メディアの質問に流ちょうな英語で答えていく姿も、もはやおなじみだ。

 そんな中、初戦に向けての心構えについて聞かれた吉田が「団結できるのが日本の良さだと思っている」と言うと、森保監督が横で小さく何度も頷いている姿が印象的だった。今までこのような様子はなかった。森保監督がいかに「団結」を重要視しているかが伝わった。

 ただ、今回の代表メンバーは26人中19人が初出場。「W杯で人生を変える」という野心を持つ若い選手たちを束ね、一枚岩になるのは簡単なことではないのではないか。

【次ページ】 ミックスゾーンでの感情には“選手差”があったが…

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