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“ほぼドイツ代表”バイエルンに0-2も… 吉田麻也「肌で感じるのって全然違う」「けど、楽しかったです」W杯初戦へのヒントとは
posted2022/11/18 17:02
text by
中野吉之伴Kichinosuke Nakano
photograph by
Kiichi Matsumoto
カタール・ワールドカップを控える日本代表キャプテン吉田麻也(シャルケ)にとって、11月12日に行なわれたブンデスリーガ第15節のバイエルン戦は、仮想ドイツ代表として格好のシミュレーションになったようだ。
カタールW杯に臨むドイツ代表のバイエルン勢は、計7名。そのうち、怪我で療養中のトーマス・ミュラーは大事を取ってこのシャルケ戦を欠場したが、GKマヌエル・ノイアー、ヨシュア・キミッヒ、レオン・ゴレツカ、ジャマル・ムシアラ、レロイ・ザネ、そして、セルジュ・ニャブリの6人がスタメンでプレーした。
ここで相手を知ることができたのは大きい
カタールW杯の日本との初戦でも揃って先発出場してくる可能性が高いだけに、実際に彼らとピッチ上で戦ったことでつかんだ感触には、大事な意味がある。そのせいだろうか。ミックスゾーンに現われた吉田は、思いのほか明るい表情で取材に応じてくれた。
「(バイエルンとドイツ代表は)かぶると思うし、今日以上のクオリティと強度を持って来るだろうって予想がある。もちろん今日の結果はシャルケにとっては良くないですけど、個人的には、ここで相手を知ることができたのは大きいと思います」
シャルケは15試合を消化したブンデスリーガにおいて、最下位の18位。序盤から全く勝てない時期が続いた。結果だけでなく、内容的にも乏しい試合ばかりだった。ところが、フランク・クラマー監督に代わり10月下旬からトーマス・ライスが指揮を執るようになると、チームパフォーマンスやまとまりの部分が、だいぶ改善されてきた。
後半は相手も“エコモード”でやっているな
第15節のバイエルン戦でも、意図のある組織立った守備を見せ、前半途中までは決定機を許さず試合を進めることができていた。
最終的に0-2で敗れたとはいえ、バイエルン相手のスコアとしてはそれほど悪くはない。最近ではブレーメンやマインツが6失点を喫して大敗しているほどの相手である。しかし、吉田は首を横に振った。
「いやぁ……そうは思いません。前半の守りはね、入りは良かったと思うんですけど、点を取られてから、後半は相手も“エコモード”でやっているなっていう感じでした。点差以上の差があったという気がします」
確かに、バイエルンはエリク・マクシム・シュポ・モティン(カメルーン)、リュカ・エルナンデス、ダヨ・ウパメカノ、バンジャマン・パバール、キングスレー・コマン(以上フランス)と、残りのスタメンもW杯へ出場する各国代表選手だ。