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大谷翔平の“2年連続MVPならず”も愛されすぎな日常 「ジャッジとコールを融合したレベル」「ショウヘイがもう1度、MVPを…」
posted2022/11/18 17:01
text by
NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph by
Nanae Suzuki
<名言1>
このスタイルが(投打を)二つやる上でのベーシックな基準だとしたら、今は他の基準がないので、まずは一回やってみることが重要だったと思います。
(大谷翔平/NumberWeb 2022年10月18日配信)
https://number.bunshun.jp/articles/-/854989
◇解説◇
鮮烈な二刀流での活躍によって、大谷は2021年のア・リーグMVPを獲得した。それを上回るような活躍を世間から期待される――飛び切り高いハードルであるのだが、それを勇躍超えてしまうのが、スーパースターの証である。
2022シーズン、序盤戦こそ開幕から30打席連続本塁打が出ないなどスロースタートだったものの、徐々に投打両面での活躍を見せると、日本人選手最速での「459試合でのメジャー通算100本塁打」達成や1試合8打点、そしてチームを勝利に導く好投を積み重ねていった。
エンゼルスは5月から6月にかけて球団ワーストとなる14連敗を記録し、今季も苦しい戦いを強いられた。しかし大谷は対戦相手のマークが厳しくなる中でもスライダー、カットボール、新球ツーシームに磨きをかけるなどして、まさに主砲にしてエースの役割を果たした。
シーズン終了後、大谷が語っていたこと
大谷の2022年、投打成績は以下の通り。
投手:28試合15勝9敗 166回 219奪三振(奪三振率11.87)防御率2.33
打者:157試合160安打 打率.273 34本塁打95打点11盗塁 OPS.875
この安定した成績によって、メジャーの歴史で見ても破天荒の記録となる「投打同時でのダブル規定到達」を成し遂げた。投手だけ、打者だけだったとしても十二分に主力級の成績なのだが……大谷はシーズン後に応じた「Number」のインタビューで冷静だった。
「シーズンの最後のほうはとくに打率を意識して、ホームランを前提とする打席を減らしていました。それでもどこかで出ると思っていたんですが、やっぱり、打率か長打かという意識のちょっとした違いがホームランになるかどうかのあとひと伸びにつながるんだな、と思いました」
このようにアベレージ重視の打撃をした場合、どのような感覚になるのかを研ぎ澄ませた。目標とするプレーオフ進出の目がほぼ潰えた中でも、自身に対するモチベーションは失っていなかった証だろう。その上で、規定到達についても冒頭の言葉とともに、こう表現する。