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「ミトマサン、スバラシイ!」W杯得点王リネカー日本語で絶賛も… プレミア初ゴール三笘薫「課題は多い」〈BBC名物番組が特集〉
text by
田嶋コウスケKosuke Tajima
photograph by Matthew Ashton/Getty Images
posted2022/11/07 17:02
プレミア初ゴールを決めた三笘薫。イングランドでの評価と勢いはカタールW杯に向けて、確実に高まっている
これまで三笘は、活躍しても「もっと上げないと」、「満足していない」と自身を厳しく律してきた。
ウォルバーハンプトン戦後、「いつも自己評価は厳しいが、さすがに今日は納得できたのでは?」と問われると、「初めて結果が出たのでそこは評価できます。相手が10人になり、戦いやすくできたのは良かったです。後半ちょっと難しい展開になって我慢しながらやっていましたけど、勝つことが大事なので次につながったと思います」と一定の満足感を示した。
得点に絡んだシーンを、自己分析してくれた
そして、ひとつひとつのプレーを自身の言葉で解き明かした。
チームの1点目では、縦にドリブルで切れ込む選択肢もあったが、右足のアウトサイドで絶妙なパスをレアンドロ・トロサールに通し、アダム・ララーナのゴールにつなげた。
「相手は1対1を警戒して自分と距離を取っていました。中を見ながらドリブルしたら、レオ(トロサール)が見えたので。いいタイミングで出せたかなと思います。アウトサイドキック? 相手にはタイミングが取りづらいところがあるので、あのキックは自分の特長ではあります」
と、狙い通りのプレーだったと振り返った。
三笘自身がゴールを陥れたチームの2点目は「不思議な感じ」と形容した。34歳のテクニシャン、ララーナが軽やかなステップで敵2人をかわすと、ファーサイドに柔らかいクロスボールを入れる。ポルトガル代表MFセメドと競り合った三笘は頭ひとつ飛び出し、強烈なヘディングシュートを叩き込んだ。
ドリブル突破を得意とする三笘だが、プレミア初ゴールは頭で記録した。そのことについて聞くと、予想外の形となりながらも――手応えを口にした。
「(自分は)とっさに跳んでいました。でも相手があまり跳んでこなかったので、自分でも驚きました。不思議な感じですけど、これはこれで“ヘディングができる”と思ってくれればいい。もともとヘディングはそんなに苦手ではないので、入って良かったなと思います」
ただ謙虚な三笘らしく、ピンポイントでクロスを入れたララーナを褒めることも忘れなかった。
「アダム(ララーナ)がああいうところにパスをくれるのは分かっていました。彼のパスを褒めないといけないかなと思います」
得意のドリブルから生まれた3点目については?
チームの3点目では、三笘らしいドリブル突破が起点となった。縦パスを受けると、小さくキックフェイントを入れて相手DFをかわし、さらにサイドをえぐってクロスボールを入れた。三笘はこう言う。