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「ミトマサン、スバラシイ!」W杯得点王リネカー日本語で絶賛も… プレミア初ゴール三笘薫「課題は多い」〈BBC名物番組が特集〉 

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田嶋コウスケ

田嶋コウスケKosuke Tajima

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photograph by Matthew Ashton/Getty Images

posted2022/11/07 17:02

「ミトマサン、スバラシイ!」W杯得点王リネカー日本語で絶賛も… プレミア初ゴール三笘薫「課題は多い」〈BBC名物番組が特集〉<Number Web> photograph by  Matthew Ashton/Getty Images

プレミア初ゴールを決めた三笘薫。イングランドでの評価と勢いはカタールW杯に向けて、確実に高まっている

「キックフェイントを入れたら、相手が滑るので。あれは自分の形です」

 これまでもプレミアリーグで何度も見せてきた得意のドリブル──フェイントでマーカーの体勢を崩してから一気にかわし、サイドをえぐってクロスボール──で、決勝点を呼び込んだのである。

 そのほかのプレーでも、DFラインの背後に抜けるランで対峙していたセメドを一発退場に追い込んだ。前線にロングパスを入れた最終ラインのCBルイス・ダンクを「素晴らしいパスをくれた」と三笘は感謝しながらも、「ファーストタッチで決まった」と長いパスをピタリと合わせた自身のトラップが決め手になったと自画自賛した。

地元紙で10点満点、BBCの実況も「掘り出し物だ!」

 実はこの場面で三笘は、ロングパスが出てくる前にDFラインの背後に抜ける動きを一度見せていた。ダンクからパスが出てこなかったため、もう一度仕切り直して走りはじめ、そのランに気がついたダンクからロングパスを引き出したのである。その意味では、セメド退場も三笘のランと判断が大きな役割を果たしたと言えるだろう。

 地元紙サセックス・エクスプレスは三笘をマン・オブ・ザ・マッチに選出したうえで、「真の脅威だった。エネルギー、スピード、ポジティブなプレーをチームに多くもたらした」と10点の最高評価で褒め称えた。英BBC放送の実況が「三笘が素晴らしいプレーを見せた。本当に掘り出し物だ!!」と絶叫したように、ブライトンの22番は圧巻のパフォーマンスを披露したのである。

日本代表9番は「ストライカーっぽく見られるかな、と」

 奇しくも、ウォルバーハンプトン戦の4日前にはカタールW杯を戦う日本代表メンバーが発表となり、三笘は順当に26名のメンバーに選ばれた。代表メンバーの発表は、日本時間の11月1日午後2時からだったが、イギリスでは時差で早朝5時のアナウンスとなった。三笘は代表メンバー発表時を次のように振り返る。

「その日は練習があったので、全然見ていませんでした。(代表入りの)自信はあったので、もしちょっと厳しいと感じていたら、見ていたかもしれないですけどね。ただ練習を100%できないと意味がないので、しっかりと睡眠をとっていました。

 (記者:起きて携帯を確認してから分かった?)そうですね。以前から選ばれることを想定してやっていましたから、あまりブレないというか。でも、引き締まる気持ちはありました。落ちた選手の分も(頑張ろう)と。そこも含めて責任を感じています」

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