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プロ野球亭日乗BACK NUMBER
異色経歴から愛されスラッガーに! 巨人アダム・ウォーカーが語る「亀井さんとの守備練習と印象に残るプレー”ベスト3”」とは?
text by
鷲田康Yasushi Washida
photograph byNanae Suzuki
posted2022/10/06 17:20
来日1年目で打率.271、23本塁打、52打点の成績を残した巨人ウォカーが今季の印象に残る3つのプレーを語った
アメリカでも満塁ホームランは打ったことがあるけれど…
4点リードの4回1死満塁。DeNAの左腕・濱口遥大投手の初球、インローの133㎞のスライダーを捉えた打球は、左翼スタンド上の看板の、さらにその上を直撃する超特大の満塁本塁打となった。
「アメリカでも満塁ホームランは何回か打ったことがあるけれど、日本では初めてで、いまでも強く印象に残る本塁打だね。もちろん初めての満塁ホームランということもあるけど、完璧に捉えた当たりで、自分でも最大飛距離のホームランだったのではないかと思う。それくらい飛距離が出たということでも、今シーズンの中で記憶に残る本塁打だったと思うな」
8月には打撃不振から再調整を命じられて二軍落ちも経験するなど、今年1年も決して平坦な道を歩んできたわけではなかった。それでも驕ることなく、地道に日々の練習を積み上げて、日本での成功を勝ち取った。
何よりそのプレーと野球に取り組む姿で、すっかりファンを虜にしてしまった1年間でもあった。
「東京は、とても素晴らしい街だし、ずっと楽しい生活を送っているよ。日本の人々は僕のような外国人にも親切だし、治安も良くて安全なところも気に入っているな。休みには色々と観光もした。思い出に残っているのは浅草に行ったこと。お寺(浅草寺)も綺麗だったし、お店が一杯並んでいるところがあって、そこで美味しいものを食べたりもした。とても美味しかったよ。仲見世? そうそう仲見世だ! あと2番目がスカイツリーかな。展望台に登って眺めた東京の夜景がとても綺麗だった。その2カ所が強く印象に残っているけど、他にも明治神宮だったり東京タワー、渋谷の高層ビルのスカイタワーとかにも行ったことがある。まだまだ東京はいいところがたくさんある。だから来年、行きたいところがまだたくさんあるよ!」
巨人としてはバッティングという一芸に目をつけ初めて独立リーグから獲得した選手だった。もちろんこれだけの破壊力のある打者は、メジャーリーグ出身の選手でもなかなかいないかもしれない。そして何より日本の野球を学び、順応して、成功したいという意欲が、苦手だった守備を向上させ、そして選手としての価値も上げることにつながった。