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「チームをどれだけ愛しているのか、そこが大切」ラグビー日本代表が新スローガン“OUR TEAM”に込める想いとは?
text by
大友信彦Nobuhiko Otomo
photograph byYoshio Tsunoda/AFLO
posted2022/10/05 17:00
ジャパンXVとして挑んだオーストラリアAとの第1戦は逆転負け。しかし、松島幸太朗のトライなど見せ場はつくった
「夏以来の最初のゲームは難しかったけれど、選手は意欲があって、ディフェンスも機能して、勝ちたい気持ちがよく出ていたが、最後の20分にソフトトライを取られてしまった。次の試合に向けて、一貫性のある試合運びができるように修正しなければ」(ジェイミーHC)
坂手主将は「アタックでのミスやペナルティが多く、自分たちでモメンタムを消してしまった」と唇をかんだ。
「自分たちの良いプレーを出せたところも悪いところもあった。ボールのセキュリティなど、精度の部分で一貫性が必要」
リーチは、自身のパフォーマンスについては「ナンバーエイトでプレーするのは好き。チーフスでプレーしたときを思い出します」と笑った。レベルの高い相手に、チームの先頭に立って渡り合うことに喜びを感じる男らしい言葉だ。だが同時に「ホントは勝たなきゃいけない試合」と言った。
「良い試合をしても最後は負けてしまう、昔の日本代表に戻りたくはない」
7月のフランス戦も、豊田での第1戦は13―13の同点で折り返しながら、後半18分から3連続トライを奪われるなど23―42で大敗。国立での第2戦は前半を15-7とリードし、残り10分までリードを奪いながら逆転負けした。ジェイミーHCの発した「最後の20分にソフトトライを取られてしまった」という言葉はこの試合に限らない、今年のジャパンが繰り返している悪癖に見える。
ジャパンの真価が問われる「修正力」
期待したいのはジェイミージャパンの修正力だ。昨夏の欧州遠征ではライオンズに10―28で完敗した翌週、アイルランドに31―39と食い下がった。昨秋の遠征ではアイルランドに5-60で大敗した後、ポルトガル戦の勝利を経て、スコットランド戦は20-29と接戦に持ち込んだ。今夏のフランス戦もしかり。負けから学び、成長できれば敗戦も尊い。
修正力。その鍵になりそうなのが、チームが掲げた新しいスローガンだ。