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「鎌田大地、三笘薫の得点や久保建英の守備は…」「ドイツ、スペイン相手だとどうなるか」欧州在住カメラマン視点で見るアメリカ戦
posted2022/09/26 20:00
text by
中島大介Daisuke Nakashima
photograph by
Daisuke Nakashima
日本が2対0とアメリカに快勝した、日本代表欧州遠征初戦を撮りに現地へと向かった(※撮影の様子は【新着写真】からご覧になれます)。
9月23日デュッセルドルフ、現地時間14時25分キックオフ。在住日本人をメインに多くの日本サポーターが集まった。
スターティングイレブンのサプライズは、南野拓実ではなく久保の先発、またワントップに入った前田大然だろうか。
試合は序盤から日本がチャンスを作る。
右サイドに入った伊東がインターセプトから切り込み、ファーストシュートを放った。立て続けにトップ下にはいる鎌田も逆サイドでシュートチャンスを作った。さらに10分、ボランチの守田が持ち上がってサイドの久保へ。その久保が昨季までバルサでプレーしたデストを振り切ってシュートを放った。
12分、久保が相手陣内でインターセプトすると、鎌田へスルーパス。シュートは惜しくもGKのファインセーブにあった。それでも25分、ショートカウンターから待望の先制点が生まれた。
鎌田と三笘のゴールに見えた“理想通り”
昨シーズンのヨーロッパリーグ(EL)優勝から好調を維持する鎌田大地の先制点、そして今季ベルギーからプレミアへのステップアップを果たした三笘薫の終盤の追加点は、どちらも森保ジャパンの狙い通りのゴールだった。
鎌田の1点目は、相手陣内での連動したプレスにより相手のパスミスを誘発。そのボールをかっさらった伊東純也が右サイドから持ち運び、守田英正を経由して鎌田がゴール右隅に流し込んだもの。
相手陣内で奪い、ショートカウンターで手数をかけずに攻め込む形は、森保ジャパンの描く理想的なゴールの1つだ。
2点目は、後半途中から出場した三笘が、サイドでボールを受けると、マーク2人の間を割ってドリブル。ボックス内から、対峙するDFを巻き込むようにゴール隅に蹴り込んだ。
W杯アジア最終予選、出場権をかけたオーストラリアとの一戦でのゴールよろしく、三笘の真骨頂である。途中出場での起用から、左サイドで1対1の勝負を仕掛けさせてゴールを目指す――得点までは想像しなかったかもしれないが、森保一監督の思い描いた理想通りだろう。
快調な展開だが、ボランチ~DFの撮れ高が少なかったワケ
2つの得点以外にも、左サイドで先発出場した久保建英からのパスに鎌田がゴール前で決定機を作るなど、FIFAランクで日本の上をいくアメリカを相手に、内容の伴う結果を残した。
ただ、本大会のライバルであるドイツ、スペインを前にした時、手放しで称賛、安堵していてよいのだろうか――という懸念もある。