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東尾理子(46歳)が“東尾修の娘”を自覚した日「陰口、無視…やっかみはありましたね」「プロになりたい、なんて簡単に言えなかった」 

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郡司倫

郡司倫Rin Gunji

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photograph byHirofumi Kamaya

posted2022/09/19 11:02

東尾理子(46歳)が“東尾修の娘”を自覚した日「陰口、無視…やっかみはありましたね」「プロになりたい、なんて簡単に言えなかった」<Number Web> photograph by Hirofumi Kamaya

ゴルフとの出会いや2世としての葛藤を明かした東尾理子。プロテスト合格当時には「東尾修の娘」としてメディアから大きな注目を浴びた

 中学入学時に上京した東尾は、その後、帝京高校へ進学。同校になかったゴルフ部を創設し、同時にゴルフ好きの父が紹介してくれたティーチングプロのもと、初めてと言っていいほど本格的に練習を開始した。

 中学3年生のときに初めて出場した日本女子アマ(90年)では予選通過を果たして38位タイ。高校2年生で出場した日本女子アマ・マッチプレー(92年)では優勝を飾った。翌93年には日本女子オープンにも出場、94年にはナショナルチーム入りも果たしている。

「でも、実力は伴っていなかったと思いますよ(笑)。ただ、ナショナルチームに選んでいただいたのをきっかけに、練習をよりしっかりとやるようにはなったかな。ステージが上がったという手応えはありましたけど、そのころはまだプロゴルファーになりたいとは思えなかったです。プロの世界はそんなに甘いものじゃないというのがわかっていたので」

プロになりたい、なんて簡単に言えなかった

 その後、進学した日本大学在学時に全米女子アマでベスト8入りを果たす。世界的にも注目される存在になったが、東尾がプロゴルファーを志すのはそれから数年後、大学を中退して留学した米フロリダ大学4年生のころであった。

 プロ入りを決意するまでに時間を要したのは「正味、10年くらいしか一緒に暮らしていない」父・修の影響が大きかった。

「父は仕事を家に持ち込まない人で、トロフィーとか記念品も自宅になかったですし、野球の話を聞かされたこともほとんどありません。ただ、プロとしての凄みというかオーラは、子どもながらに感じていました。生半可な気持ちで『プロゴルファーになりたい』とは口にできないような、そんな雰囲気があったんです。父もゴルフは本当に上手いんですが、私がプロになってから口出ししなかったのも、プロの厳しさを知っているからこそなのかな、と思います」

【次ページ】 “雑音”からの解放、プロ転向を決断

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