酒の肴に野球の記録BACK NUMBER

巨人“2度のメークV”や大谷翔平の日本ハムを上回るか「ハマスタ17連勝で17.5差→4差」ベイスターズが挑む“史上最大の逆転優勝” 

text by

広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

PROFILE

photograph byKyodo News

posted2022/08/23 06:00

巨人“2度のメークV”や大谷翔平の日本ハムを上回るか「ハマスタ17連勝で17.5差→4差」ベイスターズが挑む“史上最大の逆転優勝”<Number Web> photograph by Kyodo News

本拠地・横浜スタジアム17連勝で首位ヤクルトと4ゲーム差。ここにきてのベイスターズの勢いは凄まじいものがある

10ゲーム差以上の逆転劇はほかにも3例

 10ゲーム以上の差を逆転しての優勝はこのほか3例ある。

1958年 西鉄(11差から南海を逆転)
1998年 西武(10差から日本ハムを逆転)
2011年 中日(10差からヤクルトを逆転)

 今季のヤクルトの失速はコロナ禍によるところが大きい。満足な戦力で戦えなかったのだから同情の余地がある。それにしてもDeNAの追い上げは見事だ。

 ヤクルト打線は現状、大黒柱の村上宗隆頼りなのに対して、DeNAは佐野恵太、宮崎敏郎、牧秀悟と強打者がそろって打線の厚みがある。また、山﨑康晃、エスコバーを中心とした救援陣も優秀である。勢いならばDeNAだが、ヤクルトには前年の「優勝経験」がある。

 秋へかけてのデッドヒートから目が離せない。

ヤクルト村上に対してDeNAは宮崎・牧・佐野・ソトが

<NPB第21週の成績 2022年8月15日~8月21日>
〇セ・リーグ
DeNA6試6勝0敗0分 率1.000
阪神6試4勝2敗0分 率.667
ヤクルト6試3勝3敗0分 率.500
中日6試3勝3敗0分 率.500
広島6試2勝4敗0分 率.333
巨人6試0勝6敗0分 率.000

 DeNAは今月14勝2敗、日曜日に2回負けただけ。このうち1点差勝利が6度あり、粘り強さが目立っている。1週間でヤクルトとのゲーム差を3縮めた。巨人は6連敗を喫した。

・個人打撃成績10傑 ※RCは安打、本塁打、盗塁、三振、四死球など打撃の総合指標
村上宗隆(ヤ)20打9安3本7点1盗 率.450 RC8.54
宮崎敏郎(De)20打8安3本4点 率.400 RC7.05
牧秀悟(De)23打8安3本5点 率.348 RC6.52
佐藤輝明(神)24打8安2本10点 率.333 RC6.01
佐野恵太(De)22打7安2本4点 率.318 RC5.67
ソト(De)21打7安3本7点 率.333 RC5.25
堂林翔太(広)20打7安2本3点 率.350 RC4.91
島田海吏(神)26打10安4点2盗 率.385 RC4.85
ビシエド(中)20打7安2点 率.350 RC4.43
中野拓夢(神)18打7安2点2盗 率.389 RC4.08

 ヤクルトの村上は孤軍奮闘、それをDeNAの4打者が包囲しているような印象だ。本塁打はヤクルト村上、DeNA宮崎、牧、ソトの3本が最多。打点は阪神佐藤の10。盗塁は阪神島田、中野の2がそれぞれ最多だった。

・個人投手成績10傑 ※PRはリーグ防御率に基づく総合指標
森下暢仁(広)1登1勝9回 責0率0.00PR3.30
西勇輝(神)1登1勝9回 責0率0.00PR3.30
九里亜蓮(広)1登9回 責0率0.00PR3.30
大野雄大(中)1登7回 責0率0.00PR2.57
髙橋宏斗(中)1登7回 責0率0.00PR2.57
京山将弥(De)1登1勝6.1回 責0率0.00PR2.32
上田洸太朗(中)1登5回 責0率0.00PR1.83
藤浪晋太郎(神)1登1勝7回 責1率1.29PR1.57
今永昇太(De)1登1勝7回 責1率1.29PR1.57
島内颯太郎(広)2登4回 責0率0.00PR1.47
山崎康晃(De)4登4S4回 責0率0.00PR1.47
ロドリゲス(中)4登4H4回 責0率0.00PR1.47
エスコバー(De)4登3H4回 責0率0.00PR1.47

 広島の森下は8月16日の中日戦で、2週連続の完封勝利を挙げた。九里は続く17日の中日戦で9回無失点の好投。阪神の西は19日の巨人戦で完封勝利。救援ではDeNAの山﨑が4セーブ、中日のロドリゲスが4ホールドだった。

【次ページ】 終盤戦で混戦が続いているパ・リーグは?

BACK 1 2 3 4 NEXT
横浜DeNAベイスターズ
読売ジャイアンツ
横浜スタジアム
北海道日本ハムファイターズ
大谷翔平
中日ドラゴンズ
長嶋茂雄
原辰徳
野村克也
西鉄ライオンズ
東京ヤクルトスワローズ

プロ野球の前後の記事

ページトップ