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スランプの巨人・岡本和真の身近にいる“いいお手本”? 新4番・中田翔の“結果”にみる変わる勇気「チャンスが岡本を追いかけてくる」 

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鷲田康

鷲田康Yasushi Washida

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photograph byNaoya Sanuki

posted2022/08/16 11:03

スランプの巨人・岡本和真の身近にいる“いいお手本”? 新4番・中田翔の“結果”にみる変わる勇気「チャンスが岡本を追いかけてくる」<Number Web> photograph by Naoya Sanuki

後半戦、不振に陥っている巨人の岡本和真(左)と新4番を任された中田翔(右)

「和真が(4番に)戻ることが理想なんでしょうけど、我々は毎日、毎日勝負している。その中で最善の策で戦うことが大事だと思っています。もがくしかないわけですから。できることはしっかりして、もがくという中で光明は差すと思います」

 これまでも様々な機会にスランプ脱出のヒントに、と様々なアドバイスを送ってきてもいる。ただ、最後の最後はやはり自分でどう考え、どうチャレンジするか。突き放したようにも聞こえる原監督の言葉だが、そこには「巨人の4番」という重責を背負った者にしか分からない響きがあった。

巨人の「4番」を打つ者の運命

 実は冒頭に書いた「チャンスが岡本を追いかけてくる」というフレーズは、日本の野球コラムのお手本と言われるスポーツ報知(当時は報知新聞)の名コラムニスト・白取晋さんの「激ペンです」のパクリである。

 原典はこうだった。

「チャンスが原を追いかけてくる」

 そう1980年代に巨人の「4番」を守ってきた選手・原辰徳もそうだったのだ。

 スランプに喘ぎ、「4番」を剥奪されて降格されても、不思議とチャンスで打順が巡ってくる。チャンスでポップフライを打ち上げて天を仰ぐ場面が何度もあった。実はポップフライとホームランは紙一重。わずかな狂いなのだが、なかなかその狂いが修正できないままに、スタンドからは強烈なヤジを浴びせられ続けたこともあった。

 それが巨人の「4番」を打つ者の運命であり、その苦しさを知る1人が原監督自身だった。

 そうしてもがいてもがいて何とかトンネルを抜け出していく。そのためには岡本も頑固さを捨てて、変わっていく勇気が必要なのかもしれない。
 

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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