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「ミトマがボールを持つと電流が」「MITOMA 22ユニ姿の人も」プレミア開幕へ…現地報道・ファン・監督の“三笘薫の期待度”は?
posted2022/08/07 11:04
text by
田嶋コウスケKosuke Tajima
photograph by
PA Images/AFLO
エスパニョールとの強化試合が終わると、ブライトンの控え選手たちがトレーニングを開始した。
「試合後に練習?」と驚く人もいるかもしれないが、出場時間の短い選手、あるいは出番のなかった選手が、コンディションを上げるためにスプリントなど負荷の高い練習を行うのだ。日本代表MF三笘薫も、この控え組の練習に参加した。コーチの大きな掛け声がスタジアムに響き渡るなか、三笘は大粒の汗を流していた。
「スタメン組と差があるなというのは感じた」
開始からちょうど1時間が経ったタイミングで、控え組の練習は終了。トレーニング後、三笘が取材に応じてくれた。
三笘はプレシーズンマッチ最終戦のエスパニョール戦で、後半27分から途中出場した。ポジションは、3-4-3の左ウイングバック。試合終盤に2度にわたって左サイドをドリブルで切れ込み、チャンスを作った。三笘が左サイドを切り裂くと、ホームのサポーターから大きな歓声が沸き起こるなどアピールに成功した。
それでも、三笘の口から出てきたのは自身の課題だった。汗を拭いながら、静かに話した。
「スタメン組と差があるなというのは今日も感じた。そこに追いつかないと、という風に思っています。(控え組の)僕らが入ってから、試合の流れが変わってしまった。失点もした。ゴール前の最後のクオリティのところも差があるかなと思います。
やれるところもあるが、まだ自分が信頼されていないところがあるので、そこですかね。全然やれるとは思いますけど、試合となるとまた違うので。そこからです」
日本屈指のドリブラーである三笘は、イングランドでの日々に充実感を漂わせながらも、自身の立ち位置を冷静に捉えていた。
「MITOMA 22」ユニ姿のサポーターも
所属先のブライトンが、三笘のチーム復帰を発表したのは7月7日。
ここから、プレシーズンマッチの4試合に出場した。内訳は先発が1試合で、途中出場が3試合。三笘が先発した1試合は控え組で挑んだ一戦で、主力組で臨んだ3試合はいずれもベンチスタートだった。三笘本人に「レギュラーに入る手応えは?」と聞いても、「まだまだ全然ないです」と現在の立ち位置について語っており、まずは控えからレギュラーの座を目指すことになる。
それでも、三笘の評価は徐々に上がってきた。
地元メディアのサセックス・ライブは「ミトマがボールを持つたびに電流が走った。今季、注目選手のひとり」と称賛し、途中出場の選手で最高点タイとなる7点の高評価を与えた。