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柔道ウルフアロンが今明かす“あの東京五輪”後の本音「昨年末まで練習は4回ぐらいしか…」「ゆくゆくは全日本の監督にもなりたい」 

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岩尾哲大(時事通信)

岩尾哲大(時事通信)Tetsuhiro Iwao

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photograph byTakuya Sugiyama

posted2022/07/29 11:03

柔道ウルフアロンが今明かす“あの東京五輪”後の本音「昨年末まで練習は4回ぐらいしか…」「ゆくゆくは全日本の監督にもなりたい」<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

東京五輪を制したウルフアロン。すでにパリ、そしてロサンゼルスへの展望は固まっているという

明言した「パリが終われば、100%、超級です」

 2年後に向けては、「まずはパリで2連覇するのは一番大きな目標。でもそればかり考えていても、やっぱり足をすくわれてしまう。これまでと同じように、しっかりと一つ一つの大会や練習で目標を決めて、それを一つ一つクリアしていって、パリで2連覇できたらいいかなと思っている」。チャンピオンは冷静でありながら、しっかりと再度頂点に立つことを意識している。

 ウルフには、さらなる野望がある。「パリが終われば、100%、超級です」と快活に言った。28年ロサンゼルス五輪も見据えているのか聞くと「もちろんです」。

「超級」とは、今の階級より重い、最重量の100キロ超級を指す。ウルフは体重無差別の全日本選手権でも優勝したように、自身より大きい相手もうまくさばく技術がある。パワーも引けを取らず、スタミナの豊富さは自他ともに認めるところだ。また、ウルフは100キロ級の試合に出るたび、少なくはない減量をしてきている。以前から、100キロ超級の方がより適性があるのではないかと思っている指導者はいる。

「ゆくゆくは全日本の監督にもなりたい」

 東京五輪で銀メダルだった混合団体では、フランスとの決勝でテディ・リネールと対戦した。敗れはしたものの、100キロ超級で12年ロンドン五輪、16年リオデジャネイロ五輪を連覇、世界選手権は8連覇を遂げるなどした第一人者との攻防は見応えがあった。ウルフは東京五輪の戦いを終え、一時は階級変更を視野に入れると発言。しかし古傷のある膝への負担を考慮し、また、パリまで3年しかなく本来の五輪スパンより準備期間が短いことも理由に見送った。

 それでも、浪漫を捨て去ったわけではなかった。「やっぱり世界で一番強い男と言ったら、100キロ超級の五輪チャンピオン。チャレンジしたい」。ウルフが最重量級の舞台で世界の強豪としのぎを削る姿を想像して、心が躍るファンは多いだろう。

 おぼろげながらでも、さらに先の展望も浮かんでいる。

「五輪で優勝したことによって、将来やれることの幅がすごく広がったと思う。やっぱり僕の軸として柔道があるので、柔道を広めていく活動をしていきたい。もちろん柔道を教える立場にもなりたいし、ゆくゆくは全日本の監督にもなりたい気持ちはある。そういう中でもメディアに出て、自分が目立つというよりは、少しでも柔道と柔道選手のアピールをしっかりしていきたい」

 柔道家ウルフアロンは、戦いながら我が道を進み続ける。

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