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「ホップするストレート」「カーブが止まる」吹き荒れる“マリンの風”を味方につけた名投手とは? “歴代1位”小野コーチ「風は友だち」
 

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千葉ロッテマリーンズ取材班

千葉ロッテマリーンズ取材班Chiba Lotte Marines

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posted2022/07/05 11:00

「ホップするストレート」「カーブが止まる」吹き荒れる“マリンの風”を味方につけた名投手とは? “歴代1位”小野コーチ「風は友だち」<Number Web> photograph by KYODO

小野投手コーチが「風の強い日のジョニーさんはすごかった」と振り返る黒木知宏の投球(写真は最多勝をマークした1998年)

 ベテランの美馬学投手もイーグルス時代からこの風を感じながら投げてきた。そして彼もまたこの風は嫌いではないという。

「楽天生命パークは追い風の傾向。マリンは逆の風で向かい風。風が強い日はいつもより変化球の曲がりは大きくなる。ストレートも少し変化したりする。打者の反応も違う。だからコースに投げるとかは意識せずにどんどんストライクゾーンに入れていく。シンプルに考えて投げた方が、いい結果がでる。あとは集中力が大事ですね」

 MLBでセーブ王を獲得し、今季途中からマリーンズに加入したロベルト・オスナ投手も「シカゴも風の街と言われて風が強いスタジアムだったが、ここほどではない。ここは本当にすごい。しっかりアジャストしたい」と初登板後に感想を口にしていた。

 これから台風到来の季節になる。暴風域ではなくても、台風の影響で風が強まる日がある。10メートル以上の強風の中で試合が行われることもあるはずだ。そんな時はZOZOマリンスタジアムならではの選手たちの工夫にも注目して欲しい。

 風を意識しながら投げる投手。リードする捕手。フライをとる野手。打球の伸び。様々な場面で風が影響を及ぼす。時には試合の勝敗を決することもある。ZOZOマリンスタジアムと風は切っても切れない関係。スタンドで風を感じながらの観戦も楽しいものである。

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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