熱狂とカオス!魅惑の南米直送便BACK NUMBER
“日本戦必勝モード”コスタリカは「相手がすべてW杯優勝国・魔の組首位→8強」経験あり… 世界的GKナバス以外の“難敵要素と弱点”
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph byMatthew Ashton - AMA/Getty Images
posted2022/06/19 17:02
カタールW杯行き32枚目の切符を手に入れたコスタリカ。世界的守護神ナバスをはじめ、絶対に侮れない相手である
これまでW杯5大会に参加し、ベスト8とベスト16が一度ずつ。W杯における最高到達点は、日本を上回る。
選手の所属クラブは、欧州が3人、メキシコとアメリカが各1人で、国内が6人いる。このうち4人が同じクラブ(エレディアノ)に在籍する。
“攻撃が課題”以外にも日本と似通ったチーム
強固な守備が最大の特長だが、攻撃面に課題が残る点は日本と同じ。欧州クラブでプレーする選手は日本ほど多くないが、国内の同じクラブでプレーする選手が多い点は川崎フロンターレ出身の選手が多い日本と似ている。
頼りになるベテランが多く、その一方で伸び盛りの若手がいる点も日本と同じ。つまり、長所と課題が日本と似通ったチームと考えていいだろう。
日本の多くのメディアと同様、コスタリカのメディアも「W杯では死の組に入った」と報じている。そして、日本のメディアと国民の多くが「コスタリカに勝ち、ドイツ、スペインからいかにして勝ち点を奪うか」と考えているのと同様に、コスタリカのメディアと国民の多くも「日本に勝ち、欧州の強豪からいかにして勝ち点をもぎ取るか」を模索しているようだ。
焦点は「サイドでの主導権」になるはず
コスタリカは強烈なハイプレスをかけ続けるわけではないので、日本は中盤である程度、ボールを持たせてもらえるのではないか。しかし、問題はそこから先だ。
日本の強みである伊東純也と三笘薫の両ウイングが、コスタリカの守備陣を崩せるかどうか。一方、守備面では逆にコスタリカのサイド攻撃を封じなければならない。
日本と似た点が多いとはいえ、強豪ひしめく中南米で鍛えられており、W杯出場の経験も豊富とあって、日本は厳重な警戒が必要だ。
現時点の両国のチーム力に大きな差があるとは思いにくい。これからW杯までの5カ月の準備が、結果を大きく左右することになりそうだ。
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