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《独占インタビュー》ロッテ佐々木朗希20歳が語る“原点はモノマネ”「(小学生の頃から)ダルビッシュ選手も大谷選手もマネしてました」
text by
石田雄太Yuta Ishida
photograph byAsami Enomoto
posted2022/06/02 17:04
4月10日のオリックス戦で史上最年少完全試合を達成した佐々木朗希(20歳)。今季は開幕から9試合に登板し、5勝0敗、防御率1.33(6月1日時点)
「中学生のときの“あの感覚”を…」
お馴染みの、左足を高々と跳ね上げるフォームは、佐々木が自分の身体と向き合ってきたからこそ辿り着いた"自分だけの形"だった。
「僕が足を高く上げるのは、ああいうタイミングで上げることによってテイクバックの時間をうまく、きれいに使いたいからです。そのためには全体的なタイミングを噛み合わせなければいけない。僕は手足が長いので、脚を上げてから着地するまでの下半身の時間とテイクバックする上半身の時間を噛み合わせるのはけっこう大変なんです。いろんな研究をして、ちょうど自分のイメージするフォームで投げられるようになってきたとき、Kボールと出会って、それまでに投げたことのない感覚のボールが投げられました。いろんなことがうまく噛み合った感じを初めて味わったのが中学生のときだったんです。それ以来、自分の中での言い方はいろいろ違いましたけど、あのときと同じ感覚をずっと追い求めていた気がします。それまでは成功体験がなかったんですけど、追い求めていた感覚が中学生の僕に突然、降ってきた。もしかしたら高校のときもプロになった今も、あの中学のときの感覚を、環境や身体が変わってできなくなるたびに取り戻そうとしている……そんな感じなのかもしれません」
<前編から続く>
佐々木朗希(ささき・ろうき)
2001年11月3日、岩手県生まれ。大船渡高校からドラフト1位で20年にロッテ入団。1年目は実戦登板せず。21年5月27日、阪神戦でプロ初勝利。2年目は11試合3勝2敗、防御率2.27。3年目の今季、4月10日に史上最年少で28年ぶりの完全試合を達成。190cm、85kg
Number1052号掲載の佐々木朗希インタビュー「ここからは僕にとっても未知の世界です」では、本人が描く未来予想図や現在の課題、理想のピッチングについて語っています。
その他、18歳の女房役・松川虎生捕手の証言や井口資仁監督が語る起用法、完全試合ドキュメントなど、令和の怪物を徹底解剖しています。ぜひご覧ください。