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ソダシが見せた「アーモンドアイ、グランアレグリアに匹敵する圧勝劇」 “気難しいアイドル”が好走できた2つの理由《ヴィクトリアマイル》
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph byKeiji Ishikawa
posted2022/05/16 12:05
5月15日のヴィクトリアマイルにて、豪快に抜け出し勝利したソダシと吉田隼人
レイパパレはなぜ負けたのか? パトロールビデオの必要性
1番人気のレイパパレは、スタート直後に躓き、リズムを崩したことがすべてだろう。鞍上の川田将雅が進行方向に向かって左側に落馬しそうになるほどの躓き方だった。よく落ちなかったし、すぐに右の鐙を踏み直して流れに乗ろうとしたのはさすがだった。しかし、そこからリカバーする過程で、若干勢いがつきすぎてしまった感があり、道中、やや行きたがってしまった。
正面から撮ったパトロールビデオでは、スタート直後に同馬が躓く姿がはっきりと映し出されている。
私たちが競馬場に取材に行くと、レース後はまずパトロールビデオにかぶりつくし、競馬を終えて上がってきた騎手たちも調教師もそうしている。
あれを現場で見ていれば、レイパパレがなぜ凡走してしまったのか、原因を自分なりに推測し、納得することができただろう。
コロナ対策の入場規制が緩められつつある今言うのは遅いかもしれないが、ステイホームで競馬を楽しむファンのために、テレビ中継でもすぐにパトロールビデオを流すようしたほうが親切ではないか。勝利騎手インタビューのときにワイプ画面で小さく見せるなどするだけでもいいような気がする。
話が逸れたが、今回に関しては、レイパパレの敗因は距離ではないところにあった。
これも競馬だと言ってしまえばそれまでだが、また別のレースで、本来の強烈な推進力を見せつけてほしい。
記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。