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プロ野球亭日乗BACK NUMBER
《独占》「そんな選手になって欲しくない」巨人・原監督が明かす、坂本勇人にLINEで送った厳しい“苦言”の中身<丸佳浩は“ヨギボーの秘密基地”で好調?>
posted2022/04/23 17:03
text by
鷲田康Yasushi Washida
photograph by
Sankei Shimbun
巨人・原辰徳監督の直撃インタビューの2回目は野手陣の現状について。今シーズンは新外国人選手のグレゴリー・ポランコ外野手が3番に座り、日本の野球に慣れてきたアダム・ウォーカー外野手も左翼で活躍する機会が増えてきている。こうした新戦力加入の一方で、若手野手でブレークしているのが「1番・二塁」で攻守に存在感を見せている吉川尚輝内野手である。原監督の吉川への期待、そして左脇腹痛で開幕戦を欠場したキャプテン・坂本勇人内野手に送ったLINEのメッセージと不振に喘いで二軍落ちした中田翔内野手への助言、選手の体調管理のために新たつくられた“秘密基地”の全容を、原監督自らに語ってもらった。(全2回の後編/#1へ)
吉川に「きっちり1番バッターを演じきってみろ」
――開幕から好スタートを支える選手の一人が「1番」に入っている吉川尚輝内野手だと思います。彼の活躍をどう評価していますか?
「尚輝はチーム内でもオープン戦の時から一番、打席数も与えてきた。でも、結果はなかなか出なかったんですね。それで開幕して5戦目か6戦目のヤクルト戦のときかな……神宮球場のベンチ裏で『尚輝、お前を簡単にスタメンから外すようなことはしないから。その代わり堂々と1番バッターを演じろ』と話したんです。そのとき『どういう結果でもいい。とにかく1番バッターというのはチームのフロントページで、フロントページというのはジャイアンツの顔なんだ。そこを理解してやらないとダメだ。俺も腰を据えてお前と勝負しようとしているんだから、きっちり1番バッターを演じきってみろ』とね。まあ叱咤激励した訳ですよ」
――変化はありましたか?
「そこから何となく開き直ったというか、腰が据わった、肝が据わったと思いますね。そういうものが結果としても出ている。もちろん打撃もそうですけど、彼の守備力というのはすごいですよ。彼の守備での存在価値というのは、広島の菊池(涼介内野手)に匹敵するものがあります。あとは走塁をもうちょっと加えられたらと思うけど、しかし順調に成長してくれていると思いますね」
――監督の目から見て、去年と今年で特に成長を感じる部分はどこですか?