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新庄剛志は現役時代からポケットマネーを振舞っていた!? 深慮遠謀なビッグボスから目が離せない“2つの切り札”とは
text by
熊崎敬Takashi Kumazaki
photograph byHideki Sugiyama
posted2022/04/01 11:15
指揮官として初勝利を挙げたBIGBOSS(日本ハム・新庄剛志監督)の現役時代
2006年4月18日、東京ドームでホームランを放ったビッグボスは、この一発に「28年間思う存分野球を楽しんだぜ。今年でユニフォームを脱ぎます打法」とサプライズ命名。試合後のヒーローインタビューで、改めて引退を宣言した。
いきなりの引退宣言について、ビッグボスは当時「ひとりでも多くの人に球場に足を運んでもらいたいから」と語ったが、これもまたファイターズを優勝に導くためのアイデアだったとのちに明かしている。
お客さんがたくさん見に来て、たくさんの声援を浴びてこそ、選手、チームは成長するという、実にビッグボスらしい考え方。自らの引退をも肥やしにして、ファイターズを日本一に導いた。
機が熟したと判断したら、おそらくビッグボスは……
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ファイターズがビッグボスという華のあるレジェンドを招聘したのは、来季移転する新本拠地、エスコンフィールドでの優勝を見据えてのこと。球団が全面的にバックアップし、ビッグボスが機が熟したと判断したら、おそらく引退宣言は発動される。私は、そう見ているのである。
ホークスに地力の差を見せつけられるなど、開幕5連敗を喫したファイターズ。だが、その戦いぶりは近年見られなかった躍動感に満ちあふれていた。いまのファイターズには、成功を知らない粗削りな原石がひしめいている。このチームに、ビッグボスのエフェクトがかかったら……。
5連敗スタートだったからこそ、むしろ目が離せないビッグボス軍団の船出なのだ。
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