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新庄剛志は現役時代からポケットマネーを振舞っていた!? 深慮遠謀なビッグボスから目が離せない“2つの切り札”とは
posted2022/04/01 11:15
text by
熊崎敬Takashi Kumazaki
photograph by
Hideki Sugiyama
投打がしっかり噛み合い、開幕6戦目にしてようやく初勝利を挙げたファイターズ。
この1勝で果たして流れは変わるのか。シーズンはまだ始まったばかりで、ビッグボスこと新庄剛志監督も「優勝はめざさない」と公言しているものの、話題先行が続けば、得意のパフォーマンスも槍玉に挙げられることになるだろう。
もちろん、グラウンド外でのタレント活動も。
このオフ、ビッグボスはとにかくたくさんテレビに出た。バラエティ番組やCM、さらには企業の記者発表会にも。
こうした活動には、開幕前から「本業に集中しろ」、「私利私欲に走るな」といった声もあがっていた。
ただ、すでに明らかになっているように、ビッグボスは深慮遠謀の人である。こうした“副業”も、本業のためにやっている節がある。
過剰とも思えるCM出演ラッシュも計算している?
ビッグボスについて、かつて関係者から興味深い話を訊いたことがある。
ファイターズでの現役時代、ビッグボスはポケットマネーで基金のようなものをつくり、試合での活躍に応じて選手たちに振る舞っていたという。これは負けられない大一番に発動され、試合に勝ったときのみ支払われていたらしい。
こうしたカンフル剤を駆使することで、ビッグボスは現役最後のシーズンにファイターズを日本一に導いたのだ。
このことはファイターズOBでビッグボスと同学年の岩本勉さんも、自身のユーチューブチャンネルで触れたことがある。
現役時代に成功させた賞金プロジェクトを、ビッグボスは監督になってふたたびやろうとしている。そう考えると、過剰とも思えるCM出演ラッシュも納得できるのだ。
「出すぎだ」、「野球に集中しろ」とビッグボスが批判されたら、それを見た選手たちはむしろ「この人を勝たせたい!」と思うだろう。そこまで計算しての出演ラッシュなのだ。
オープン戦で万波中正が大爆発したときにも見られたが、だれかが値千金の一打を放ち、ビッグボスが天を仰ぐようにして頭を抱える。そしてベンチの選手たちが異様なくらい盛り上がっていたら、これはもう「やってるな」とにらんでいいと思う。
ビッグボスの切り札は、もうひとつある
ポケットマネーとともに、考えられるビッグボスの切り札はもうひとつある。これまたファイターズでの現役時代にぶち上げた、引退宣言だ。