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欧州サッカーPRESSBACK NUMBER
「ハタテはただものじゃねえ」世界一の左SBが絶賛 セルティック旗手怜央、宿敵撃破の特大インパクトと「キョウゴに続き一流」の伸びしろ
text by
三重野翔大Shodai Mieno
photograph byRob Casey/Getty Images
posted2022/02/06 11:00
伝統のオールドファームで2ゴール1アシスト。旗手怜央の大仕事ぶりはレンジャーズの選手の悔しがり方からも伝わる
守備面でもハードワークを発揮して「9.10」の好評価
加えて先制ゴールの後、試合が落ち着いた時間帯では持ち前のハードワークを発揮。中盤の広いエリアをカバーし、自陣深くまで攻め入られたとあれば、左サイドバックのグレッグ・テイラーを何度もサポートした。
スコアだけではなく、局面ごとに選択するプレーの方向性が非常にクレバーであるように筆者の目には映った。
英『BBC』の試合後の採点では9.10の好評価で、当然マン・オブ・ザ・マッチ(MOM)。同じく英『90min』は「今夜の2ゴール1アシストは彼がクラブの伝説に名を連ねることを意味する」と10点満点を付けた。
さらに幼少期セルティックのアカデミーから、身長が低いという理由で放出された過去を持つアンドリュー・ロバートソン(リバプール)が自身のTwitterで「ハタテはただものじゃないな」とつぶやけば、同じくスコットランド代表のジョン・マッギン(アストンビラ)もTwitterで「ハタテはとんでもないわ」と感嘆をあらわにした。
世界のトップクラブで活躍する名手たちをも唸らせるパフォーマンス。オールドファームという一大イベントには、それだけの価値があることを思い出させる。
キャプテンいわく「キョウゴに似た一流の選手だ」
特筆すべきは、旗手はこの試合が初めてのビッグマッチだったこと。MOMに輝いたハイバーニアン戦、衝撃のロングシュートを決めたハーツ戦など3試合をこなしてきたが、この一戦で見せた活躍とは天と地ほどの差があるのだ。
スコティッシュ・プレミアシップの歴史は、常にセルティックとレンジャーズによる覇権争いとともに紡がれてきた。グラスゴーだけでなくスコットランド全体を二分する勢力図だからこそ、ダービーマッチの結果はリーグタイトルと等しく扱われる。
キャプテンのカラム・マクレガーは「最初のオールドファームで、素晴らしい結果を残すことができたね」と旗手を称賛した。
「(古橋)キョウゴに似たインパクトのある一流の選手だ。加入して、ゴールを決めて、ハングリー精神にあふれて技術的にも優れている。(アンジェ・ポステコグルー)監督のシステムで非常に機能している」
加入して間もなく、サポーターの心と、主将の信頼をしっかりと掴んだ様子だ。