熱狂とカオス!魅惑の南米直送便BACK NUMBER
「中山雄太は先発に値すると思うが…」左SBなど日本代表を三都主アレサンドロが辛口解説〈絶対にあってはならないプレーも指摘〉
posted2022/02/01 06:00
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph by
Hiroaki Sawada/JMPA
日本からブラジルへ帰ってきたばかり、と聞いていた。時差12時間で、昼夜が真逆。普通なら重い時差ボケに悩まされるはずだが、電話の向こうの三都主アレサンドロはとても元気そうだった。
「11月末から2カ月近く、家族全員で日本に滞在していました。4人の子供たちは奥さんの実家へ里帰りして、僕は主に仕事。アルコ・スポーツ・ブラジル(ASB)の本社を訪問して去年の活動について報告し、Jリーグのクラブを回って、ASBから選手を送り込んだり、逆に日本人選手をASBへ受け入れる相談をしたり、その合間にJリーグの試合をスタジアムで観戦したり……」
昨年11月の記事でも紹介したように、三都主は2016年末にブラジルで現役を引退後、生まれ故郷のパラナ州マリンガに選手育成専門のクラブ「三都主サッカーアカデミー」を設立した。それと並行して、愛知県小牧市に本社がある人材派遣会社がマリンガに設立したプロクラブASBのCEOを務める。
ASBは昨年、パラナ州選手権3部に初参戦して、いきなり優勝。今年はパラナ州2部で戦う。もし2位以内に食い込めば、来年はアトレチコ・パラナエンセなどブラジル1部の強豪がいるパラナ州1部へ躍り出る。
「極めて順調ですね」と伝えると、「それはそうなんだけど、上がっていくステージに合わせてクラブの体制を整えるのが大変」。“嬉しい悲鳴”に聞こえた。
「それから、FC今治を訪問して岡田(武史)さんに会ってきました」
岡田さんから「一度、今治に来てくれよ」と
――岡田さんとの接点は? 代表では指導を受けていませんが……。
「岡田さんが対戦相手の監督、僕が選手としてJリーグで対戦したことはあったけど、当時は面識がなかった。日本代表関連のイベントで会って、仲良くなったんです。本当に素晴らしい人。以前から、『一度、今治へ来てくれよ』と言われていた。僕は高知の高校(明徳義塾)を出ていて、四国には友人が多い。彼らに会うのを兼ねて、行ってきた。とても喜んでくれました」
――どんな話をしたのですか?
「お互いの近況を報告する一方で、将来、ASBから選手を送り込むことについても相談しました」
――で、現役復帰のオファーをもらったと……。
「いや、それはなかったです(笑)」
中国戦をブラジルで見てもらって感想を聞いた
2022年ワールドカップ(W杯)アジア最終予選第7節の日本対中国は、ブラジルのテレビでも同時中継された。この試合を見てコメントしてくれるよう依頼し、快諾してくれていた。
――まず、試合の全般的な感想を教えてください。