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筒香嘉智が2億円“自腹”でスタジアム建設! 少年野球の“環境改善”に全力をつくすワケ「内外野ともに天然芝のグラウンドに」
text by
鷲田康Yasushi Washida
photograph byGetty Images
posted2022/01/18 06:00
子供たちにとっての理想の野球環境作りに向け、提言だけでなく実際に行動を起こしている筒香
もちろん2月になれば筒香は再びキャンプのために渡米、そこから8カ月前後は、パイレーツの選手としての戦いに専念しなければならない。その間のグラウンドに張る芝生の種類の選定や細かな工事の進行のチェックは裕史さんが担当する。また今年度中には全施設が完成予定で、それを待って少年野球チームも発足させる計画だ。そのチームの日常的な運営やアカデミー施設の維持、管理も体育教師の経験もある裕史さんが中心となって行う。
筒香の野球の原点の1つがドミニカ共和国
まさに兄弟二人三脚で理想のチーム作り、野球環境作りへと踏み出した。
筒香の野球の原点となった場所の1つに、2015年にウインターリーグ参戦のために訪れたドミニカ共和国がある。
「野球場はフェンスだけでスタンドもない質素なものですけど、ドミニカで見た球場みたいに内外野ともに天然芝のグラウンドにしようと思っています」
筒香は嬉しそうに話していた。
質素だが夢の詰まったグラウンドにしたい。
「パラ・ラ・カイエ!」
粗末な塀を飛び越えていった打球にドミニカの子供たちはスペイン語でこう叫ぶ。
「通りまで飛んでいった!」
筒香が作るアカデミーでホームランをかっ飛ばした子供たちは、何と叫ぶのだろうか。
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